新型コロナウイルスは、それこそありとあらゆる方向に影響を及ぼしているが、個人的には「シェアハウス」がとても気になっている。理由はただ1つ、シェアハウスにメチャメチャ憧れているからだ。良くない? シェアハウス。

コロナ禍になる前「シェアハウス」はちょっとしたトレンドだったが、果たして現在はどうなっているのだろうか? 今回は11人で共同生活を送るAさん(30代・女性)に話を聞くことが出来たのでお知らせしたい。

・相性は最悪レベル

どう考えても「シェアハウス」と「新型コロナウイルス」の相性はよろしくない。万が一にも1人が陽性診断されてしまったら “シェアハウス内クラスター” が起きる可能性は高いハズ。実際に以前話を聞いた30歳の男性は「クラスターが発生した」と言っていた。

そういう意味で、一時はブームになりかけていたシェアハウスは「新型コロナウイルスの煽りをもろに喰らったジャンル」と言えるだろう。それでも他人同士が1つ屋根の下で共同生活を送るシェアハウスに、私自身は強く憧れている。

おそらく「機会があればシェアハウスに入ってみたいけど……」という方は少なからずいらっしゃるハズ。だがしかし、こんな状況下でわざわざ入居するのも気が引けるに違いない。そこでコロナ禍におけるシェアハウスの実情を今回は30代の女性に聞いてみることにした。

話を聞かせてくれたAさんはシェアハウス歴2年7カ月、千葉県のJR津田沼駅からほど近いシェアハウスにて11人で共同生活を送っているという。果たして新型コロナウイルスは、どのような影響を及ぼしたのだろうか?


──現在、11人でシェアハウスをしているとお伺いしました。

「はい、定員は25人なんですが、やはりこういう状況では新規の入居者がほとんどおらず、現在の住人は11人です」

──なるほど。

「確か、新型コロナウイルスが流行し出したのは2020年の2月、3月あたりだったと思うんですが、その頃はちょうど就職や異動等で出ていく人が多いタイミングだったんですね」

──ふむふむ。

「なので、人が減っていくこと自体はあまり気にしていなかったんですが、そこから入居者が増えないという……(苦笑)」

──なるほどですね。やはりみなさん、相当気を付けられている感じなのでしょうか?

「そうですね。住人同士でももちろん気を付けていますし、消毒液などの設置も早くから行いました。感染症対策のポスターなんかも貼りましたね」

──ふむふむ。

「緊急事態宣言も何度目かになると緩みはあると思うんですが、うちの場合はその都度、管理会社さんから連絡がありました。消毒液やハンドソープの購入費も負担してくれたので、やっぱり “気を付けなきゃ” と気は引き締まりましたね」

──そうか、管理会社さんの影響もあるのか。

「そうですね。その他には、ゲストを呼ぶ際の規制も強くなりましたね。その辺りが徹底されてるおかげか、うちの場合はまだ感染者は0人です

──0人! それは素晴らしいですね。

「やっぱり、1人かかったら危険だってことはみんなわかっていますから。そういう意味では1人暮らしや実家暮らしよりも緊張感を保てているのかもしれません」

──迷惑はかけられない……みたいな?

「そうですね。あと、うちの場合はテレワーク率がかなり高いので、外からもらってくるリスクがさほど高くないのも良かったのかもしれないです。結果的に人流はかなり抑えられているのかな、と」

──なるほどー。

「外出するにしても、ちょっと近所に買い物に行く程度ですかね。もちろん、定員25名のところ11名しかいないおかげで、自然にソーシャルディスタンスを保てているおかげもあると思います」

──それにしても0人は凄いですね。

「メディアなどでは気の緩みなどと目にしますが、うちの場合は手洗いやうがい、消毒など、みんな1年目と変わらず気を付けている印象です。管理会社さんの注意喚起もありますし、住人同士が緊張感を持ち続けた結果でしょうか」

──いや、素晴らしいと思います。では最後にコロナ禍を踏まえて、シェアハウスをどう思われますか?

「確かにシェアハウスとコロナの相性は最悪ですし、窮屈になった部分もあります。ただそれでも私はシェアハウスに住んでいて良かったと思いますね」

──ふむふむ。

「実は4月に会社が倒産して途方に暮れていたんですが、その際もハウスメイトが話を聞いてくれたりしてだいぶ落ち着きました。1人で悩まなくていいのは本当にありがたいですし、もう1つの家族のようなものです」

──それはいいですね。

「全国のシェアハウスで頑張ってこのコロナ禍を乗り越えて、またシェアハウス文化が盛り上がったらいいなと思っています」

──本当ですね。本日はありがとうございました!


ご覧のように、Aさんのシェアハウスでは感染者は0人、0人である。どう考えてもコロナとの相性が良くないシェアハウスにおいて「0人」という事実はなかなか驚異的ではないだろうか?

・管理会社の働き

また、住民同士の心がけはもちろんのこと、管理会社の働きも大きいことが分かった。シェアハウスにおける一般的な管理会社像はイマイチわからないが、それでも管理会社によってある程度の予防が可能なことはあるのだろう。

というわけで、今回は「11人でシェアハウス、感染者0人」のケースをお届けした。個人的に30人超えクラスのシェアハウスに大変興味があるので、話を聞かせてくださる方は、ぜひこちらまでご一報ください。

執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼30人クラスでシェアハウスされている方、ぜひこちらまでご連絡ください!