使い捨てカメラで「ハイ、チーズ」と写真撮影をしたのは、もう20年以上前になるだろうか。学生時代は修学旅行や卒業式など、大イベントの前に必ず『写ルンです』を購入したもの。しかし今では、スマホさえあればいつでも撮影可能。すっかりその存在を忘れてしまった。
ただ数年前から、若者たちの間でちょっとした「写ルンですブーム」が巻き起こっているらしい。そこで今回は、青春時代のように2021年8月のロケットニュース編集部の様子を『写ルンです(27枚撮り)』でパシャパシャ撮影したのだが……現像したら懐かし過ぎた。
・今なお現役の『写ルンです』
操作が簡単で気軽に撮影できる『写ルンです』は、現像するまで「どう写っているかわからない」のが最大の特徴だ。スマホのように「スグ確認、気に入らないから削除」とはいかない不便さを楽しむ “心の余裕” が必要である。
とはいえ今回の場合、カメラ代が1581円で現像代(写真現像、スマホ転送)が2481円。約4000円投入して全部クソ写真だったら……と考えるとゾッとしてしまう。頼むぞマジで。
ラスト1枚を撮り終えると、ジーコジーコとダイヤルが永遠に回る。さあ果たして、どのような写真が撮れているのだろうか。なんというか、現像後に撮影期間を一気に振り返るってのは楽しいかも。
・味わい深い写真が27枚
──というわけで、現像写真を受け取ってきましたァァアアアアアアアア! フィルム独特の味わい深い写真が27枚! 一応ちゃんと撮れているようだ。
んで、最近は「スマホ転送サービス」があるから、SNSへのアップや、友人との共有もラクラク。ただ問題は “共有したいと思える写真” があるかどうかなのだが。果たして……
・ロケットニュースの夏
『写ルンです』を開封した日は「反町だらけのビーチボーイズ」の撮影当日。反町隆史さんに変身した直後の中澤記者の姿が確認できた……これはフィルムならではのアートな1枚。ドラマ『ビーチボーイズ』が放送当時(1997年)の雰囲気がほんのりと感じられる。
その後も『ビーチボーイズ』の画像を確認しながら撮影は行われた。指示どおり、川にソファを浮かべた2021年の夏……しかし、あの現場に反町隆史は1人もいなかった。中井貴一はいた。
また、同じ川で「ビッグストリームそうめんスライダーメガラスベガス」もすることに。設置に苦労した様子等が数枚の写真からうかがえる。職場はもちろんダメだが、川でもダメな気がした。
ってか、この夏を代表する変身企画といえば、ラーメンマン(サンジュン記者)だろう。反町軍団の5000倍以上の再現度は見事としか言いようがない。フラッシュ無しの写真は真っ暗だったが……
フラッシュを使用した写真はきちんと明るい。なんとなく「高校の休み時間」を思い出す1枚である。「エモい」ってこういうことだろうか。
GO羽鳥編集長は、8月にキックボクシングの試合で見事初勝利を収めている。恐怖に真っ向から立ち向かう編集長は男の中の男であった。デスク下で乾かしているボクシンググローブを撮影したが……真っ暗。室内ではフラッシュが必要のようだ。クソッ残念。
どうやら室内や日陰ならフラッシュは必要。たとえ明るくても写真は暗くなってしまう。これも味といえば味なのかもしれないが、後でガッカリしないために一応覚えておいた方がいいだろう。
物語の瞬間を切り取るように……ダイヤルを巻いてパシャッと撮影する。このように、27枚それぞれ撮った瞬間の記憶がよみがえるのが「使い捨てカメラ」の良いところだ。次は2022年の夏かな〜〜。
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
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