少数派であることはわかっているのだが言いたい。世のシュークリームの皮は軟らかすぎる!

ザクザクの皮といえば「クッキーシュー」がある。かつては筆者の近隣でもガチガチの堅焼きを販売している店舗が複数あったのだが、いつのまにか姿を消してしまった。つまり不人気だったのだ。クッキーシューを名乗っていても、満足のいく歯ごたえではない商品も多い。

そんな折、ビアードパパの期間限定コラボ商品を食べた筆者。思わず口をついて出た。これだっ……これだよ!


・「小枝シュー」(税込270円)

森永製菓のロングセラー「小枝」とコラボした期間限定シュークリームである。2019年に初登場したそうだが、恥ずかしながら筆者は初体験。

商品はおなじみの「小枝」のロゴ入りペーパーで包んでくれる。本家「小枝」は、なんと今年50周年。

「小枝」が誕生した1971年(昭和46年)は、高度経済成長の反動で自然破壊や環境汚染への関心が高まった時期だそう。「高原の小枝を大切に」と自然保護を訴えるTVCMとともにスタートしたんだって。それで「小枝」っていうのか!? 知らなかった!

まさに「小枝」のイメージ、細長い形状をしている。本家「小枝」の製法は企業秘密で、あれほどの細さでチョコレートを形成するのは実は難しいんだって。他社に類似商品がない理由だそう。

チョコレートは上半分にかかっている。店頭写真では「小枝」のように全体がコーティングされているように見えるが、下半分は皮そのまま。ちょうどエクレアのような見た目だ。

中にはたっぷりのチョコレートクリーム。購入時にその場でクリームを詰めてくれるのは、レギュラー商品と同じ。

焼成時にできたと思われるコブがあったりして、皮はまさしく堅焼きのザクザクに見える。期待が高まる……!

では、いただきます。


ザクッ!


おおおぉぉぉ、これこそまさにサクサク皮! かんだ瞬間につぶれる普通のシュークリームと違って、「かじって食べる」という表現が近い。

それでいて、乾燥しすぎてガリガリというほどではなく、決して軽快さを失っていない。

「小枝」そっくりのアーモンドとパフが、惜しむことなく、ふんだんに散らされている。カリカリ、ポリポリとアクセントになって歯ごたえ抜群。

チョコレートクリームはビアードパパらしく、とろりと濃厚で甘い。筆者は普段、クリームが多すぎると胸焼けしてしまうのだが、細長い形状のおかげで皮とのバランスがいい。

堅焼きの皮、冷蔵庫で冷やしたパリパリチョコ、クラッシュアーモンドとパフ……すべてがサクサク食感に貢献している!

ちょっと大げさかもしれないが、事実なので言う。これまでビアードパパで食べたシュークリームの中で、一番美味い……!! なぜ今まで知らずにいたんだ。


・10月末日までの期間限定

販売期間は2021年9月1日~10月31日。全国のビアードパパで取り扱い中だ。例年はもう少し遅い11月にかけて展開していたので、「今年も食べるぞ」と思っている方はぜひお早めに!

外気が暑いと、表面のチョコレートコーティングが溶けてベタついてしまうので、持ち歩きの際は保冷剤推奨。筆者はリピート決定だ。


参考リンク:ビアードパパ
執筆:冨樫さや
Photo:PR TIMES、RocketNews24.