今さら申し上げるまでもないが、大型スーパー「コストコ」の商品は全般的に安い。ちょっと量が多すぎる……という欠点はあるものの、1度コストコ価格に慣れてしまったら一般的なスーパーではなかなか買い物できなくなってしまうことだろう。

中でも安いのが「肉」である。特に牛肉は「安ッッ!」と毎回のように驚かされるが、逆に高い肉はどうなのだろうか? 今回は清水の舞台からダイブするつもりでコストコの最高級肉『米国産チョイスビーフヒレステーキ』を購入してみたのでご報告したい。

・いつも買う肉の2倍以上

牛肉はコストコで購入して冷凍保存、これがここ数年来続く我が家のお決まりである。ブロック・スライス・味付けプルコギ……などなど、シチュエーションによって購入する部位は違う中、毎回100%購入しているのが「USプライムビーフ肩ロースステーキ」だ。

このUSプライムビーフ肩ロースステーキ、コストコ牛の中ではミドルレンジの価格帯で100グラムあたりの価格は220円~240円ほど。赤身肉多めでそれなりの脂肪分も味わえる、非常にバランスのいい肉だと個人的には考えている。

一方の『米国産チョイスビーフヒレステーキ』は100グラムあたり598円だから、価格差は単純に2倍以上! 霜降りギンギンの「黒毛和牛」や、希少部位の「タン」よりも『米国産チョイスビーフヒレステーキ』の方がお高いのだ。

・コストコで1番高い牛肉

良いお肉屋さんに行けば、グラム1000円、2000円以上の肉がザラにあることはわかっている。だがしかし、コストコのグラム598円からは石油王クラスの威圧感を察知せずにはいられない。

しかも、だ。正直に申し上げて「ヒレ~?」という気持ちがあったことも事実。世の中の牛ヒレ肉がお高いことは存じているものの「やわらかい……だけだよね?」というのが、庶民中の庶民である私、P.K.サンジュンの率直な感想だ。

いつもの肉なら2つ買える……どうせなら霜降りギンギンの黒毛和牛の方がいいのでは? 本当に『米国産チョイスビーフヒレステーキ』にはコストコ牛肉最高値の価値が、言い方を変えると “キング・オブ・コストコ牛” の資格があるのだろうか?

というわけで、購入してきた『米国産チョイスビーフヒレステーキ』を調理開始! 厚さ5cmはあろうかというヒレ肉を常温に戻し、塩コショウを振りかけていく。またフライパンだけだと中まで火が通らないと判断したため、今回はグリルも使用した。

そして完成したヒレステーキ。外はカリッと、中はピンクのベストコンディションだ。で、食べてみたところ……


すんげえウマいッッ!!!!!


ちょっとコレは想像を軽く超えてきた……! 何がすごいかって、まずはやわらかさがいつも肉とは全く違う!! ヒレ肉がやわらかい部位だと知ってはいたが、最小限の咀嚼力(そしゃくぢから)でスッと嚙み切れるやわらかさは、これまでのコストコ肉には無かった要素。大げさではなく、勝手にのどの奥に吸い込まれてしまった。

・想像を軽く超えてくるウマさ

さらに感動したのは肉の旨味である。口に放り込んだ瞬間に広がる肉の旨味は実に上品で、塩コショウだけなのにニオイや臭みは0.001%も感じない。「ヒレ肉 = やわらかい肉」ではなかった……「ヒレ肉 = やわらかくて上品な旨味のある肉」と思い知らされた次第だ。

「脂肪の旨味が好き」という方にはオススメしないが「赤身肉が好き」「年齢を重ねて脂っこい肉が食べられなくなってきた」という方には『米国産チョイスビーフヒレステーキ』は、これ以上ない最上級コストコ牛ではないだろうか? ズバリ、感動しました。

とはいえ、石油王ではない私がこれから毎回『米国産チョイスビーフヒレステーキ』を購入するかはわからない。ただグラム598円を高いとは思わなかったし、その価値は十分にあると確信した。絶対にウマい肉が食べたいとき、たまの贅沢に『米国産チョイスビーフヒレステーキ』はピッタリな肉である。


オススメ度(☆5中): ☆☆☆☆☆(肉は極上。価格も肉屋と比較するとビックリするほど安い)
また買う度(☆5中): ☆☆☆☆(毎回は買わないかもしれないけど、3カ月に1回くらいは購入したい)
オススメシチュエーション: 絶対にウマい肉が食べたいとき!

参考リンク:コストコ公式サイト
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.