埼玉県を走る秩父鉄道といえば、昔懐かしい駅舎や風景などが楽しめるローカル鉄道だ。都心から1番近くで乗車できる蒸気機関車や、ローカル鉄道ならではのフルラッピング列車などが人気。しかし、最も衝撃的なのは……「次はオマエダ」だろう。
何の話かというと、ズバリ案内表示だ。いきなりホラー映画さながらの不気味なメッセージがドンッと表示されるのである! 何も知らなければ震え上がる……というのは言い過ぎかもしれないが、一応、何も知らないテイで確認してきたのでお付き合いいただきたい。
・次はオマエダ
何も知らないテイで……とか言っておきながら、いきなりネタバレをしてしまうと「次はオマエダ」と表示されるのは、秩父線上りなら「桜沢駅」を出た直後。下りであれば「ふかや花園駅」を出発した直後である。つまり……
次が「小前田(おまえだ)駅」のタイミングで表示されるのだ。なのでドヒャー! とはならないだろう。ガチで「次はお前だ」と言われるわけがない。とはいえ、カタカナで「次はオマエダ」とアナウンスされると「おいおいウソだろ」という気持ちにもなる。
・桜沢駅を出発した直後
──桜沢駅を出発した直後だった。電子掲示板が「この電車は」と、何かを言いかけたところで急に……!
「次は小前田」
からの
「次はオマエダ」
って、いきなりの切り替え怖すぎィィィィィイイイイイイイイイイイイイイイイイイ! いつも通りの会話と思わせてからの犯行予告とかサイコパス過ぎいいいぃぃぃ!
なんなら、つづいて表示される普通の「The next stop is Omaeda」まで恐ろしく見えてしまう。
気を取り直して、移りゆくのどかな田園風景を眺めていると……約3分後に「We will soon arrive at オマエダ」なるホラー映画化待ったなしの車内放送。英語発音による「オマエダ」が笑えないレベルで怖ぇぇ。でもって、ホームに到着してからの……
「おまえだ」もヤバ過ぎる。
「間もなくオマエだ」と言われてからの、平仮名で「おまえだ」。そして当然、駅ホームの至るところに……
といった感じで「おまえだ」のオンパレード。まるで『世にも奇妙な物語』……とは言っても、もちろん狙ったわけではなく、埼玉県深谷市小前田という地名から名付けられたらしい。昭和レトロな駅舎は、のんびり穏やかな雰囲気であった。
ちなみに、新幹線なら東京駅から熊谷駅まで約40分。さらに熊谷駅から小前田駅までが秩父鉄道で約25分である。東京から約1時間のプチ恐怖体験、機会があればぜひ皆さんも楽しんでみてほしい。
参考リンク:秩父鉄道「小前田駅」
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.