スターフライヤーといえば “デキるビジネスマンが利用する航空会社” というイメージだ。ブラックで統一された機体デザインは高級感が漂っていて、ゆったりとくつろげるレザーシートは超快適。なんでも、座席数をあえて減らして前後のシート間隔に余裕を持たせているらしい。

先日、そんなスターフライヤーでラグジュアリーな移動時間を堪能すべく、ホットコーヒーを飲みながら個人用モニターで機内コンテンツを楽しんでいたところ……いきなり “人気アニメのパクリ” みたいな番組が始まって絶句したでござる。おいおい誰だよ「鮭たろう」って。

・ワールドフクオカニュース

視聴したのは『WORLD FUKUOKA NEWS』なる番組。こちら福岡のローカル過ぎる話題を外国ニュース風に紹介するテレビ西日本の番組で、地元ではけっこう人気らしい。名前は聞いたことがあったし、約25分なら暇つぶしにイイかな〜と思い「再生ボタン」を押した。

番組は、福岡で鎌倉時代から現代まで続く「うどんとラーメンの覇権争い」というテーマからスタート。本編のほとんどが英語(和訳テロップあり)のため、雰囲気的には歴史ドキュメンタリーって感じ……なのだが。

スペイン・バルセロナで「サグラダ・ファミリア」の建設が始まった年に、中洲で「かろのうどん」が誕生した。とか、エジソンが「キネトスコープ(映写機)」を発明した年に「ごぼ天うどん」が発明された。といった感じで……

世界的に有名な超大物と比較しているため、ローカルネタが死ぬほどシュールに映っている。でもって、なぜかずっと真面目な表情の司会・サミュエル。ヤバい……独特すぎる世界観にハマってしまいそうだ。


・え、これってアレ?

そんなこんなで、だいたい番組の空気感を把握したところで登場したのが、冒頭でお伝えした……鬼退治の人気アニメっぽいやつ。しかも……

「外出自粛の最中、子供たちのために多くの絵本が動画サイトにアップされたが、これが著作権侵害にあたるという問題が発生。そこで、福岡を舞台にした完全オリジナル絵本を制作しました」


という、前フリからの……



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もう鬼滅過ぎィィイイイイイイイ!


落ち着いてストーリーをざっくり紹介すると、博多めんたい村に住む「鮭たろう」が、家族を殺した鬼を退治すべく厳しい修行に励む……という、震えるほどアレな内容。

本家と異なる点といえば、育ててもらったおじいさん、おばあさんから市松模様の羽織と現金5万円を受け取り……中洲の “サバ嬢” 相手に一瞬で使い果たすという漢(おとこ)過ぎる展開くらい。

聞くところによると「今回も著作権は大丈夫なのか?」というテーマも込みでストーリーが進行していくという。物語が気になる方は、ぜひスターフライヤー機内で楽しんでみてほしい。

ちなみに、スターフライヤーの機内コンテンツは3カ月おきに更新されるそうなので、私も機会があれば続きを視聴したい……もう完全にハマってしまった。


参考リンク:スターフライヤー / WORLD FUKUOKA NEWS
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.

▼限りなくアウトに近いオリジナル絵本でした

▼高級感漂うスターフライヤー