牛めしでおなじみの松屋フーズが展開するライスバーガー専門店「米(my)バーガー / こめ松」をご存じだろうか? ぶっちゃけ店舗数がめちゃめちゃ少ないので、知っていたとしても利用したことない人がほとんどではないかと思う。

しかし、実は2021年6月1日から2店舗 → 22店舗と、販売店舗をいきなり10倍に拡大してきたのだ。 なんだか今後どんどん拡大していきそうなニオイがぷんぷんしているな! ということで、これを機に松屋のライスバーガーを初めて頼んでみたぞ。

・32通りにカスタマイズできる

「米(my)バーガー / こめ松」は店頭販売をしておらず、対象店舗(※後述)から『出前館』を通して注文する必要がある。そして、その最大の特徴は、ライスバンズやおかず、タレなどのオーダーを “自分でカスタマイズ” できるということ。

それぞれの選択肢をざっと箇条書きにすると、以下の通り。

ライスバンズ:白米・五穀米
パティ(おかず):牛めし・牛焼肉・カルビ焼肉・ビビン丼
肉用のタレ:生姜タレ・甘辛ダレ
野菜用のソース:タルタル・サウザン

お察しかもしれないが、パティ(おかず)に採用されているのは、松屋でもおなじみのメニューたち。つまり松屋ファンにとっては「おいしさ」が担保されているようなものだ。

ライスバンズやタレ・ソースとの組み合わせ次第で32通りの “松屋バーガー” ができるそうだ。気になるお値段は、ワンコインの500円。ちなみに6月14日までは送料無料のキャンペーン中だぞ!


・食べてみたけど、コレは……

仕組みはわかったので、さっそく頼んでみよう。今回は「白米×牛めし×甘辛ダレ×タルタルソース」でオーダーしてみた。

▼中身を見てみると、円盤型のライスバンズの間にはレタスがわさわさっ! とたっぷり入っていて、

▼バンズの下には、おかずの牛肉もごっそりと潜伏していることがわかる。


で、食べてみた感想だが……


ぶっちゃけてイイですか……?


 

ぶっちゃけ……


 

味が……濃いッス!


松屋さんには普段からヒジョ~~にお世話になっているが、忖度(そんたく)なしで言わせてもらうと正直、しょっぱい。「しょっぱいかどうかは人によるだろ」という声が聞こえてきそうだが、過激派のジロリアンである私に「しょっぱい」と言わせるのってなかなかのモンだ。

ただ、実はこういう感想を抱くことは食べる前から予期していた。だって「肉用のタレ」と「野菜用のソース」が同居するって、どう~考えても塩分過多な気が……。

しかも、タレやらソースやらの水分を吸っているせいか 食べていくにつれライスバンズもゆるくなって崩れがち。

う~ん、コレはあれだな。「野菜用のソース」を抜いたら、色々とちょうどイイんじゃないかな?


 

・「野菜ソース抜き」で頼んでみた

そこで翌日、再びライスバーガーを購入し、今度は「白米×カルビ×生姜ダレ×野菜ソース抜き」でオーダーしてみた。

……とヌルッと書いたが、これ何気にちょっとした裏技というか裏メニューですよね。注文時の備考欄に記入しておけば、ソースは抜くことができるぞ!

そんなわけで、届いたライスバーガーがこちら。

▼写真でどこまで伝わるかわからないが、1日目の「タレ・ソースあり版」は包装紙の中が割とビッチャビチャだったのに対し、

▼2日目の今回頼んだ「タレあり・ソースなし版」は全体的にサラッとしていて、食べやすそうだ。

で、これを食べてみると……

断っ然、こちらの方がうまい!!!!!!

焼き肉屋さんへ行ったとき、タレをつけたお肉をサンチュに挟んで食べる人も多いかと思うが、ちょうどアレに白米を足したような食べ応えだ。絶対に裏切ることのないウマさである。そして、なによりしょっぱくない! ライスバンズも水分をあまり吸ってないので、崩れにくくて良き! 完璧だ! 


 

やっぱり野菜用のソースは不要で、肉用のタレだけがあればいいんだな、ウン! 


 


 

いや待てよ。私の脳裏に1つの仮説が浮かんだ。

それは────


 

というのも、世の中の飲食店にはタレやソースの類(たぐい)を排除した「裏メニュー」が数多く存在する。

たとえば、マクドナルドの「ハンバーガー(ケチャップ抜き)」は有名であろう。銀だこも 「たこ焼き(ソース&マヨネーズ抜き)」という、通称 “ハダカ” なる裏メニューがツウからは人気だ。またダンダダン酒場も餃子にタレをつけずそのまま食べることをオススメしている。

さらに、これは私の個人的な体験だが……5~6年ほど前だろうか? 築地場外市場のとある店で海鮮丼を注文し、醤油をかけようとしたら店の主人に「醤油をかけるんじゃねえよ! サカナ本来の味がわかんなくなるだろバーロィ!」と江戸っ子口調でブチ切れられたこともある。……まぁこれはちょっと特殊なケースだったかもしれないが。

とにかく何が言いたいかというと、料理をよりおいしく食べようとしたときに「調味料を足す」のではなく、むしろ「調味料を抜く」という引き算の数式を用いた方が、味が洗練される傾向がある──ということだ。


 

・「肉ダレ抜き」&「野菜ソース抜き」で頼んでみた

そんなワケで翌日、3度目となるライスバーガーの購入で、今度は「白米×牛めし×肉ダレ抜き×野菜ソース抜き」でオーダーしてみた。

それでは、いただきましょう……!

オオオオオオォォォォォ!!!!!!!


きのうのヤツの方がウマかった! 


ただコレはコレで「あり」だし、思わぬ発見もあった。いままでタレとかソースにばかり気をとられて気づかなかったのだが、実はライスバンズにもほんの少し甘辛いタレ(?)がしみこんでいるのだ。

この控えめな味付けが「白米」や「牛肉」本来のおいしさを引き立てていて、おいしい。調味料を最小限にとどめ具材の味を楽しみたいという人には、この「タレ・ソースなし」オーダーを推せる。

しかし、いかんせん「タレなしの肉はさすがにパンチが弱い」ことも否めない。ライスバンズ2枚+たっぷりレタスという強敵を前にして、主役たる肉の存在感は完全に薄れてしまっている。

そんなわけで結論! 松屋のライスバーガーを頼むときは「肉用のタレ」は入れて、「野菜ソース」抜く! これこそが私の思う究極の裏メニュー(注文方法)だ。


 

・販売店舗は、まだまだ首都圏が中心

それでは最後に、「米(my)バーガー / こめ松」の対象店舗を紹介しておこう。

【東京都】
板橋区:松屋 下赤塚店
江戸川区:松屋 江戸川店
大田区:松屋 池上3丁目店、松屋 武蔵新田店、松屋 糀谷店
練馬区:松屋 練馬店
目黒区:松屋 中目黒青葉台2丁目店
清瀬市:松屋 清瀬野塩店
国分寺市:松屋 国分寺北口店
小平市:松屋 小平小川店
立川市:松屋 立川北口店
調布市:松屋 深大寺店
八王子市:松屋 西八王子店
日野市:松屋 豊田店
武蔵野市:松屋 三鷹店

【神奈川県】
横浜市青葉区:松屋 あざみ野店、松屋 青葉台駅前店
横浜市旭区:松屋 二俣川店、松屋 鶴ヶ峰店
横浜市泉区:松屋 踊場店
横浜市神奈川区:松屋 大口店
横浜市都筑区:松屋 都筑インター店


 

──以上、22店舗だ。ごらんのとおり現在は東京と神奈川のみでの展開にとどまっている。しかし、今後は全国的に拡大されることが予想されるぞ。あなたの町にも来たら1度試してみてくれ。そして2度目に試すときは、ぜひ「肉のタレあり、野菜ソース抜き」で……。

参考リンク:松屋HP
執筆:ショーン
Photo:RocketNews24.
ScreenShot:出前館(iOS)