早いもので、もうすぐ生まれて9カ月になる私(あひるねこ)の子供、あひるねこジュニア。成長に伴い、そろそろパンツタイプのおむつを試してみようと思うのだが、やはりここはジュニアにとって、もっとも履き心地のいいおむつを選びたいところだ。
となれば、ネットに溢れる親目線で書かれたレビュー記事を当てにするのではなく、前回のテープタイプの時と同様、私自身が赤ちゃんの気持ちになる必要があるだろう。そこで今回は、パンツタイプのおむつを実際に履いておしっこを漏らしてみることにした。
・もっとも履き心地のいいおむつはどれか?
用意したのは大手メーカー5社が販売するベビー用おむつ6種類。もちろんこれで全部ではないが、有名どころは網羅しているように思う。大きさは現在のジュニアに合わせ、Mサイズのパンツタイプで統一した。
ちなみに、本日6月2日は「おむつの日」だそうだ。「062」で「オー・む・ツー」ということか。なるほど、漏らすにはちょうどいい日である。ラインナップは以下の通り。
・P&G『パンパース さらさらケア』
・ユニ・チャーム『ムーニー エアフィット』
・ユニ・チャーム『マミーポコ パンツ』
・花王『メリーズ さらさらエアスルー』
・エリエール『グーン まっさらさら通気』
・ネピア『やさしいプレミアム Genki! パンツ』
・検証スタート
基本的な検証方法は前回と同じだ。私が直接装着することで肌触りを、直接放尿することで吸水性を確かめていく。お知らせサインの見やすさや交換のしやすさ、履いた時のシルエットなどは完全度外視で進めさせてもらうぞ。
また今回より、放尿後しばらく放置したおむつを再び装着することにした。時間が経過した後、吸収面がどれだけ湿っているかを下半身でリアルに感じ取るためだ。これにより、調査精度のさらなる向上が期待できるはずである。
それではドッキング……
と思ったが、よく伸びるとは言えさすがに入らなかった。なので今回はおむつの両サイドをカットして股間にあてがい、その上からパンツを履いて放尿することにしたい。万一の事態に備え、検証は漏れても安心な浴室内で実施する。
まずは尿の元を大量に摂取し……
尿意が訪れるまで浴室で待機。そして……
時が来たら放射──。
この工程を6回繰り返す。前回、赤ちゃん用おむつを履いて漏らすことへの恐怖から、なかなか尿を放つことができなかった私であるが、やはり何度やっても慣れないものである。体は今すぐにでも天高く飛び立ちたいのに、理性がその背徳の行為にストップをかけるのだ。
・覚悟の放尿
しかし、これもすべてジュニアのため……。心を鬼に、いや放尿マシンにしてテイクオフするしかあるまい。皆さま、シートベルトをお締めください。当機は間もなく離陸いたします。目的地はおむつ。イントゥ・ジ・オムツの片道切符でございます。
3……2……1……
Fire……!!
・パンパース さらさらケア
肌触り:★★★★☆
吸水性:★★★★★
快適度:★★★☆☆
放った瞬間は「ん?」と思ったものの、右肩上がりで吸水していくのを感じた。吸い込み力に関してはトップクラスだろう。また、放出直後に吸収面を触ると湿っているのに(もちろん手は洗う)、履いている時はあまり不快に感じなかったという点も付け加えておきたい。
ただ、放置してから再び装着した際、パンパースだけ冷却ジェルか? ってくらい冷たかった。他のおむつでは感じなかったため、そこは大きなポイント減である。
・ムーニー エアフィット
肌触り:★★★★★
吸水性:★★★★☆
快適度:★★★★★
とにかく、履いた時の肌触りが抜群だ。パンパースと比べると尿を吸っている感じはあまりしないものの、出した直後に触ると、割とサラリとしている。不思議。放置後も一番サラサラしていたのはムーニーだった。肌触りの良さが関係しているのかもしれない。素晴らしい。
・メリーズ さらさらエアスルー
肌触り:★★★★☆
吸水性:★★★★☆
快適度:★★★★☆
吸水性はムーニーと同じくらいだろうか。全体的に能力が高い優等生タイプのおむつ……なのだが、大きな欠点がないかわりに、これといった強みもない印象を受けた。平均点以上は出ているのに記憶には残らないというか。
・グーン まっさらさら通気
肌触り:★★★☆☆
吸水性:★★★★☆
快適度:★★★★☆
吸水性に関してはムーニー、メリーズと似たような性能だ。が、少々チープな作りが気になったと言えば気になった。布っぽいムーニーに対し、グーンは履いた時に多少の紙っぽさがある。ただ放置後も比較的サラサラしており、不快感はあまりなかった。
・マミーポコ パンツ
肌触り:★★★☆☆
吸水性:★★★★☆
快適度:★★★★☆
驚くことに、履いた感じはグーンとほぼ一緒である。違うのはプーさんかドラえもんかという点だけで、あとは同じメーカーが作っているのか? ってくらい同じ。なのでコメントもグーンの欄をご覧いただきたい。念のため言っておくが、これは手抜きではない。
・やさしいプレミアム Genki! パンツ
肌触り:★★★★☆
吸水性:★★★☆☆
快適度:★★★☆☆
グーン、マミーポコに似て吸収面が紙っぽいかと思いきや、いざ履いてみると はんなり柔らかい。同じ紙でも、こちらは「鼻セレブ」である。さすがネピア。ただし、吸水性は6つのおむつの中でもっとも劣っていたように思う。出した直後に触るとけっこう濡れており、放置後も湿り気を強く感じた。
──以上の結果を踏まえ本稿では、赤ちゃん目線でもっとも履き心地のいいパンツタイプおむつは『ムーニー エアフィット』であると結論付けることにしたい。おめでとう! そしてありがとう、『ムーニー エアフィット』!!
・赤ちゃんファースト
先述した通り、この検証ではコスパや横漏れ、履かせやすさといった大人の事情は一切排除してある。横から漏れて服や布団が汚れてしまったところで、それを洗うのは赤ちゃんではない。交換が楽だろうが面倒だろうが、赤ちゃんにとってはまったく関係のない話だからだ。
あくまで履いている時にジュニアがどう感じそうか? その一点にのみ注目して検証したため、かなり極端な結果になっているかもしれないが、この記事が今後のおむつ選びの何かしらの参考になれば幸いである。世界中の赤ちゃんが今日も明日も笑顔でありますように。
参考リンク:今日は何の日
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
▼優勝は『ムーニー エアフィット』!