世界に認められた最高品質の空旅といえば……そう、ANAプレミアムクラスである。これまで移動手段は “格安” にこだわり、長距離バスやフェリー、青春18きっぷ等を駆使してきた私にとって “プレミアム” という言葉など無縁中の無縁であった。だがしかし

実はだいぶ前に、こっそり乗ってしまったのだ……プレミアムクラスに。専用シートで死ぬほど快適、国内線なのに機内食まで出てきて白目をむいたぞ。そこで今回は、プレミアムクラスで食べた超絶プレミアムな体験 & 機内食を紹介したい。味はほとんど覚えてねえけどな。

・憧れの空旅

飛行機に搭乗する際、いつも当然のごとくスルーしていた前方の半個室席。どうせ海外の富豪、もしくは闇組織の人間くらいしか利用しないだろうと思っていた。機内食の思い出といえば、北朝鮮の高麗航空で食べた「バーガー1個」が印象に残っているくらい。

それが今回は……プレミアムである。たしかに闇組織みたいな編集部に所属しているものの、世界最高クラスの空旅を体験する日が来るとは。ちなみに、この日乗ったのは「羽田ー沖縄」の約2時間40分のフライト。座席番号は「2K」である。憧れのプレミアム、震える。

・いきなりプレミアム

さっそく着席直後、担当CAさんから丁寧なご挨拶があり、そのまた直後に富士山の水 & おしぼりをいただいた。離陸前から息つく暇もないほどのプレミアム攻撃。もう耐えられねえぞ。なんならモニターも恐ろしくデカいし全く落ち着かねぇぇ。

てことで離陸後、雲の上では「電動リクライニングシート」をフルフラット(ベッド)にしてくつろぐことにした。もう寝よう。

そう、国内線で機内食があるなんて思わなかったのだ。ってか、寝台車と長距離フェリー以外で寝ながら移動する手段があったとはな。これぞまさしくプレミアム……!

──と1人で感動していたら、担当CAさんがマジでプレミアム過ぎる機内食を持ってきた。おいおいおいおい竜宮城かよォォ。聞けば、13時30分から16時59分に出発する便は「軽食」が提供されるらしい。気になるメニューは……

・サーモントラウトとマカロニサラダ ケッパー添え
・キャロットジュリアン ターキーハムサンドイッチ
・苺とモッツァレラ トマトドレッシング
・玉子焼きサンドイッチ
・リンゴ、メロン、グレープフルーツ
・銀座千疋屋のゼリー(マンゴー)

カ、カタカナ多過ぎィィィイイイイ! いや庶民の味に慣れているから、上質なカタカナメニューの味はわからんぞ。唯一、なじみのある「玉子焼きサンドイッチ」も信じられないほど上品な佇まい……お前だけは仲間だと思っていたのに。変わってしまったんだな。

ちなみに、ドリンクはアルコール類も含めて飲み放題とのこと。たしかにお酒と合いそうなラインアップ……ワインとサンドイッチの組み合わせは完全にセレブだ。しかし私は一般庶民、ホットコーヒーでいただく。

で、まあもちろんうまい。どれもこれも絶句するほどうまい。セレブのお茶会の味である。上品でありながら、疲れた心をそっとほぐしてくれるような優しい味。さすが竜宮城だ、たまらない。これが今までスルーしていたプレミアムの世界なのか……マジかよ。

フルーツは普通だよな……と思ってパクッと食べたら「ナメんなよ」と言わんばかりのフレッシュな酸味。お前までセレブ仕様なのか。

そして、おまけ的に銀座千疋屋のマンゴーゼリーがスタンバイしていて恐ろしい。プレミアム軽食のシメにふさわしいデザートである。

もちろん食後も寝転びながらザ・プレミアムな時間を過ごすことができた。至れり尽くせり感MAXのANAプレミアムクラス。これはマジで一生乗っていたい……と思ったけど、あっという間に沖縄那覇空港へ。

・普通席からアップグレードする方法も

ちなみに公式サイトによると、ANAマイレージ会員なら搭乗2日前からでも5000円〜1万5000円追加することで普通席からプレミアムクラスにアップグレードできるそうだ。機会があればお試しあれ! 私もいつかまた……必ずっ

執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.

▼広々でした