競馬に携わるすべての人が憧れ、最高の栄誉とされている東京優駿こと「日本ダービー」が今年もやってきた。2018年生まれの3歳馬7398頭の頂点に立つのは、はたしてどの馬なのか。今から歴史に名を刻む発走が待ちきれない。

さて、今年の競馬は例年以上に大人気。その理由は間違いなくウマ娘だが、実を言うと今年のG1に彼女たちが大きく関係しているのをご存じだろうか。そう、ウマ娘の血を引く競走馬を馬券に絡める「ウマ娘馬券」から当たりが頻出。子孫たちが高確率で激走しているのだ!

・中心は皐月賞馬のエフフォーリア

2021年5月30日、東京競馬場で開催される日本ダービーで中心になるのは、当然ながら無敗で皐月賞を制したエフフォーリア。1冠目で3馬身差の圧勝、ライバル・ダノンザキッドの骨折、さらに1枠1番を手にしたことで出走馬17頭のうちダントツの1番人気となるだろう。

ちなみに皐月賞で着差を広げて勝った馬といえば、3馬身のオルフェーヴル(東京競馬場で開催)、3馬身半のナリタブライアン、5馬身のトウショウボーイなどがいる。

「もっとも速い馬が勝つ」と言われるレースで後続をちぎるのは稀も稀。実際にちぎった馬たちが高い確率で2冠を達成しているあたり、よほどのことがない限りエフフォーリアがダービーで金字塔を打ち立てる……つまりは無敗の二冠馬になると見てよさそうだ。


・ダービーのウマ娘血統

それに加え、ウマ娘もエフフォーリアをプッシュしているから鬼に金棒。先ほどウマ娘の子孫が激走していると書いたが、エフフォーリアもその1頭で父・エピファネイアが名牝シーザリオの子だから血統表に……


スペシャルウィーク


そしてマルゼンスキーの名前があるウマ娘血統なのだ。ウマ娘の人気が爆発している今、エフフォーリアを推さない理由はどこにもない。

それでいて、ダービーではウマ娘の子孫たちだけでも現実的な3連単を組めそうだから楽しみが広がる。というのも、トライアルの青葉賞を勝ったワンダフルタウン、プリンシパルSを勝ったバジオウは父・ルーラーシップだから……

血筋にエアグルーヴの名前が入っていることになるし、皐月賞2着のタイトルホルダーは……


父方にマルゼンスキー。きさらぎ賞を勝っているラーゴムは父・オルフェーヴルなので……


メジロマックイーンの血を引いている。エフフォーリアを除けば混戦模様が予想され、おそらくウマ娘血統の出走馬は程よく中間人気。どの馬が上位に来てもおかしくないし、組み合わせによってはイイ配当をもたらしてくれそうだ。


・記者予想

当初、単勝1倍台なら馬券的に旨味がないためあえてエフフォーリアを外そうかとも考えた。しかし、今こそ皐月賞でエフフォーリアを1着固定にして3連単の8万円を取り損ねて吐きそうになったリベンジの時。

ましてや「もっとも運のある馬が勝つ」と言われるダービーである。枠に入った枠で運を感じるし、今回も気持ちよく1着固定で勝負することに決めた。

ウマ娘の子孫以外だと牝馬のサトノレイナス……というよりもルメール騎手が怖いが、8枠は決していい枠ではないため勇気を持ってバッサリ切りたい。これで来たらサトノレイナスが牡馬一線級で通用することなので素直にゴメンなさいだ。

また、NHKマイルカップで発馬直後に落馬失格となったバスラットレオンが逃げ宣言をしているだけに期待したかったが、大外に入ったことでこちらもサヨナラ(サニーブライアンがチラつくけど)。

個人的にはG1を2勝したアルアインの全弟・シャフリヤール、府中で2勝をマークしているグレートマジシャン、オークスを勝って勢いに乗るM・デムーロ騎手のアドマイヤハダルあたりを警戒したい。

もしエフフォーリアが負けるとしたら1996年のダービーでダンスインザダークがフサイチコンコルドに差されたように、背後から急襲パターンだと予想する。しかしながら、今回ばかりはエフフォーリアがすべてを跳ね返してしまいそうな予感しかしない。

今年のダービーはウマ娘馬券で勝負。競馬の祭典ならぬ「ウマ娘の祭典」になることを期待してレースを見守りたい。なお、発走は15時40分である。

執筆:原田たかし
Photo:© 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会、(C) Cygames, Inc.
ScreenShot:ウマ娘 プリティーダービー(iOS)

▼エフフォーリアが圧勝した皐月賞

▼1996年の日本ダービー

▼大外から逃げて勝ったサニーブライアン