時々、北海道の銘菓『白い恋人』をムショーに食べたくなるの、私(佐藤)だけではないはずだ。なぜ北海道だけにしか売っていないのか。その気になれば いつでも食べられる北海道の皆さんが、本当にうらやましく思う。
さて、そんな白い恋人の販売元「石屋製菓」は2017年に道外直営ブランド「ISHIYA」を立ち上げて、GINZA SIXに出店している。2019年には、そのブランド唯一のカフェを東京・日本橋にオープンしていた。そのカフェで食べられるパンケーキが、実に魅力的で深い美味さだったのだ……。
・白い恋人だけじゃない
なぜ、石屋製菓は道外ブランドを作ったのだろうか? 石屋といえば白い恋人、白い恋人といえば石屋だ。創業70年を迎えた2017年に、そのイメージを刷新するために、道外直営ブランドを立ち上げたのだとか。つまり、白い恋人だけではない石屋の魅力を伝える。それがブランド「ISHIYA」の使命のようだ。その証に、ブランドサイトは別々になっている。本家石屋のサイトを見ると、飲食のできるカフェは北海道の札幌市と北広島市、それに新千歳空港の3店舗のみだ。
一方、アルファベットのISHIYAのサイトを見ると、カフェは日本橋の店舗のみ。2つのブランドは明確に分けられているようだ。
実際に日本橋の店舗に行ってみると、開店時間の11時前に10人ほどの行列ができていた。ここのパンケーキは1日に提供される数が決まっているので、それを求めるスイーツ好きが並んでいたようだ。ちなみに週末は早い時間に品切れになることもあるのだとか。
・数量限定のパンケーキ
メニューを見ると、主力はパフェ! 白い恋人ソフトクリームを使った「ストロベリーパフェ」に「チョコレートパフェ」(各税込1200円)。ブランドは分けてもやっぱり白い恋人が主戦力なんだね。
それから期間限定の「ストロベリー & ミルク」(税込1500円)なんてのもある。パフェ美味そうやなあ~。く~、迷う……。
だがしかし! 今回はパフェはなしだ。なぜなら、数に限りのあるパンケーキを狙っていたからだ! 生地にクリームチーズと生クリームを使ったこの逸品、食べられるのは北海道・新千歳空港の石屋製菓のカフェとここだけだ。全国でたった2箇所でしか食えない代物なら、食うでしょ!
ということで、ショコラのパンケーキ(税込1500円)とブレンドコーヒー(税込400円)をオーダーした。なお、焼きあがりには15分程度かかるとのことだった。
・ダバ~!
しばらく待っていると、筒状の物体が出てきた。あれ? 写真では、チョコレートソースのたっぷりかかったパンケーキだったはずなんだけど。これはもしかして、筒を抜いたらソースがダバ~! ってなるヤツか?
すると、提供してくれたスタッフが「ご準備はよろしいですか?」と尋ねる。準備? 食べる準備かな。と思ったら、「お写真や動画を撮影されるのであれば、ご準備ください」という。なるほど、やっぱダバ~! ってなるヤツだね。みんな写真や動画を撮影するのを把握している訳だ。私(佐藤)も慌ててスマホを構えた。そして……。
ダバ~!
ダム決壊! チョコソースの大洪水や~!
誰がこんな盛り付け方を思いつくんだろうねえ。パンケーキをプラスチック製のケーキフィルムで囲って、その上からチョコレートをかけてしまうなんて、単純だけどなかなか思いつかないと思うんだよなあ、うん。
・やり過ぎパンケーキ
食べるに当たって、まず対処したのがソースだ。とにかく量が多く、チョコレートチップに焼き菓子フロランタン、それからナッツが入っていて、クリーミーかと思いきや、結構歯ごたえがある。
パンケーキのフロント(前側)のソースを適度に片づけたところで、いよいよ本丸に突入。半割にしてみると中には、イチゴのソースが仕込まれていた。
そのままでも十分食べ応えがあるというのに、まさかこっそり味変要素を仕込んでおくとは、あえて言おう。「このパンケーキ、やり過ぎである」と……。
正直なところ、パンケーキのふわふわ感をもっと楽しみたかった。チョコソースが良い意味で重くて、そっちの味の主張がかなり強かった。こんなにチョコレートを食っていいのか? と思うほど、甘く罪深い味であった。とはいえ、十分に満足している。
ということで、ISHIYA日本橋のパンケーキの食感を楽しみたい人は、まずプレーン(税込1200円)で、その味を確かめてみることをオススメしたい。
・今回訪問した店舗の情報
店名 ISHIYA日本橋
住所 東京都中央区日本橋室町3-2-1「COREDO室町テラス」1F
時間 11:00-20:00(L.O. 19:00) 土日祝11:00-19:00(L.O. 18:00)