北海道でバナナが採れる。そう聞くと誰もがこう思うだろう、「そんなバナナ……!?」と。

そもそもバナナは南国原産のトロピカルフルーツ。売られているほとんどがフィリピンからの輸入品だ。国内でバナナを生産している農園は何ヶ所かあるが、流通量は全体の0.02パーセントしかないのだそう。

国内でバナナが生産されていること自体初めて知ったのだが、南国とは縁遠い北海道の地でも栽培されているというのには尚更驚きである。一体どんな屈強なバナナなんだろうか。

・北海道産の超高級バナナ

バナナは、日本人がよく食べる果物No.1の座に16年連続で選ばれているという。美味しくて栄養豊富、そしてお値段も手頃ということもあり、我々庶民の強い味方であるといえよう。

だがこの北海道産バナナ「946 BANANA」は、なんと強気の1本1080円! そこらのスーパーのバナナの約20倍! いくらなんでも高すぎだろ……と正直思ったが、その値段に見合う価値があるに違いない。早速取り寄せてみたぞ。

・946BANANAプレミアム(箱入3本)4860円


せっかくなので、3本セットのものを購入。収穫に応じて順次発送とのことだったが、5日程で届いた。このオシャレな箱の中身はどうなっているかというと……



これまたオシャレ! バナナがひとつひとつ風通しの良さそうな高品質の紙袋に収まっている。



取り出してみると、なんだかずっしりと大きい。スーパーで買ってきたバナナと比べると一目瞭然だ。


気になってた味だが、もうとにかくねっとりとしてて濃厚! 甘みも強くて、The・バナナといった感じだ。そしてすごいところが、後味は意外とさっぱりなところ。結構追熟させたのに、全く甘ったるくないのだ。

この美味しさは、釧路の寒暖差がある気候のもと、農薬や化学肥料なしでひとつひとつ丁寧に作られてるからこそ生み出されたものだという。害虫の駆除も毎日スタッフの方が手作業でやっているというので驚きだ。


そしてこのバナナの特徴のひとつが、皮ごと食べられるということ。農薬不使用でなおかつ皮の薄い珍しい品種を使っているからだそう。

普段は捨てちゃうものだから、皮まで食べるってなんだか不思議な感じ。さっそく頂きます。



「……皮は皮だ」


食べられないことは無いが、だからといってもっと食べたいとは思わない。皮は皮の味であった。中身だけ食べた方が絶対にうまい。

よくよく見てみると、ホームページ上でも、皮が特別おいしい訳では無いとの記述が。だが栄養価はとても高いため、丸ごとミキサーでジュースにするのがオススメとのことだった。

他にも946BANANAのインスタには、皮ごと食べる大学バナナや、皮だけを使ったキンピラバナナのレシピが紹介されている。これなら皮もおいしく食べられそうだ。

その他の投稿や全体のデザインからもハンパないこだわりが見て取れる。さすが、日本の北限でバナナ栽培にチャレンジしている企業である。とてつもないバナナ愛を感じるなぁ。



高すぎてこんなのそうそう買えんと最初は思ったが、意外性、味、オシャレ度、どれをとっても大満足なバナナであった。北国育ちは伊達じゃなかったぞ。贈り物やプチ贅沢にピッタリなこのバナナ、まずは手軽に1本から試してみてはいかがだろうか。

参考リンク:946 BANANAPR TIMES
執筆:まろ
Photo:RocketNews24. / WikimediaCommons.
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▼追熟によってまた違った味が楽しめる。好みの食べごろを逃さないよう注意だ


▼品種は「グロスミッシェル」。皮が薄いのが特徴だそう。

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