おや、何だこれは……? 「ゼスプリ・レッド」なる赤いキウイを、偶然近所のイオンにて発見した筆者。売り場のポップによると、期間限定の新品種だという。よくわからないが、ピンクグレープフルーツのキウイ版みたいなものか?
公式HPを見てみると、「ゼスプリが20年以上の歳月をかけて開発した」「お店に並ぶのは、4月下旬~5月下旬だけ」だそうで、2020年から日本では売られていたらしい。去年は完全にノーチェックだったようだ。とりあえず買って食べてみたところ……えっ、これがキウイ……だと?
・レッド
先に販売場所について述べておこう。公式HPによると、本州・四国のイオンおよび、イオンスタイルの直営店で売られているらしい。北海道、九州、沖縄のほか一部の店舗では対象外とのこと。また、新宿高野本店でも2021年4月29日と4月30日に販売されるようだ。
販売形態はバラ売りとパック売りがあるようだが、筆者の行ったイオンではバラ売りしか残っていなかった。どうやら人気で、売り切れ間近だったようだ。まあ、物珍しい感じもするしな。お値段は、1個が税込み149円。
・比較
せっかくなので、今回は一緒にレッドの他にも、黄色いキウイな「ゼスプリ・サンゴールド」と、メーカー不明の無銘な緑のノーマルキウイも購入。並べて比較してみることに。
真っ先に目につくのは、サイズの違いだろう。サンゴールドは大玉(大玉しか無かった)というのもあって圧倒的にデカく、次点で緑。レッドは一番小さい。皮にも違いがあるようだ。緑は毛深く、サンゴールドは表面がザラザラしている。そしてレッドは、まるで洋ナシのような質感。他よりも柔らかい気がするが、それは完熟度によるものかもしれない。
・中は
それでは輪切りにしてみよう。
見慣れたキウイの緑。サンゴールドの黄色もまあ、最近では割とよく知られるようになったのではなかろうか。しかしレッドのインパクトは半端ない。そこはかとなく漂う、「目」みたいな感じ。ロード・オブ・ザ・リングのサウロンの目がこんな感じだったような気がする。
試しに縦に切ってみるとこんな感じ。
赤い部分が肺じゃん。
そう見えたのは筆者の歪んだイマジネーションのせいだろうか。ジューシーでテカってる所などが特に肺に見える。まあでも、健康的な赤だから良しとしよう。なんだか特徴的なビジュアルにばかり気をとられてしまった。が、よく考えれば真に重要なのは味だ。フルーツだしな。ではさっそく……
甘ぇぇええええええええええええええええ!!
・圧倒的甘さと新しい味
なんだこれ、メチャクチャ甘いぞ! キウイと言えば、フルーツ的には酸味強めな部類というイメージのある筆者。この甘さは筆者の味覚の問題だろうか? 試しに緑を食べてみると、やはりそれなりに酸っぱい。お馴染みのキウイの味だ。
筆者の味覚に問題はなさそう。続いて、甘いことで知られるサンゴールド(黄色)も食べてみよう。うん、まったりとした甘み。ウマい。しかしこれはまだ、キウイとしての自我を保ったタイプの甘さとでも言おうか。初見でも「甘くしたキウイだな」と思えるであろうタイプの甘さ。
ここでもう一度レッドを食べてみると……黄色をぶっちぎる圧倒的な甘さ。それも、キウイ感の無い甘さだ。ガチに既存のキウイ味とは違った方向の、もはや別の果物ではないかというような味わい。
ネットで他に食べた人の感想を見てみると、「ベリーみたい」という感想が最も多いだろうか。そう言われればそんな気もしなくもない。個人的には、ネットリした食感の影響もあってか、洋ナシとドラゴンフルーツを足したような味に感じた。何にせよウマいのは間違いない。
これは興味深い体験だ。皆さんも、是非お近くのイオンで見かけたら食べてみて欲しい。冒頭でも記した通り、今の時期だけのレアなものなようだし、逃す手はないだろう。既存のキウイの酸味が苦手な人も、レッドならイケるかもしれないぞ!