丸亀製麺が香川県丸亀市発祥ではないというのは有名な事実。「じゃあ、どこから始まったのか」と言うと、兵庫県の加古川である。加古川市加古川町にある丸亀製麺の1号店は2021年4月現在も元気に営業しているようだ。
とは言え、チェーン店なんてどの店舗も一緒でしょ? こう思う人は多いのではないだろうか。少なくとも、私(中澤)は思っていた。でも、姫路に行く用事があったから寄ってみたらなんかちょっと感動しちゃった。
・電車で行く時注意すること
加古川駅は、姫路駅からJR山陽本線で神戸方面に10分くらいである。加古川は結構大きい駅だし、「丸亀製麺なので駅の近くにあるだろう」とたかをくくっていた私は、あまりよく調べずにグーグルマップを頼りに歩きだしたわけだが……
マップ上の位置情報が全然進まねェェェエエエ! 加古川駅に着いただけでもう着いた気になっていた10分前の自分を殴りたい。駅に引き返すか? いや、もうこのまま進んだ方が早い……ような気がする。
結局、20分くらいかかった。途中で日も暮れてきて反省するのに十分な時間であった。頭を冷やしてくれてサンキュー! 夜!! というわけで、電車で行こうという人は加古川駅前でタクシーでも捕まえるのが無難であることは覚えておいた方がいいだろう。
・素人にも分かる創業店オーラ
さて置き、8台分くらいのちょっとした駐車場を挟んで丸亀製麺加古川店の明かりが見える。温かい色だ。さっそく店に入ろうとしたところ……
入口の創業店オーラが半端じゃない!
素人の私にもビンビンきやがるぜ……。っていうか、もはやオーラですらない! 普通に書かれてる!! ワシ、創業店やでってアピールしてる! 創業力がスカウターも爆発するレベルだ。
・地域の定番スポットのような人気
入店すると、中は普通の丸亀製麺と変わらないように見える。ゆったりと広い店内には温かい光が満ちていて、うどんを注文した後、天ぷらを選ぶスタイルも同じである。
意外だったのは、かなり賑わっていたこと。丸亀製麺は確かに人気ではあるが、周りが閑静な住宅街なのに繁華街の店並みにお客さんがいた。
しかも、世代はかなりバラバラで1人で食べている人もいれば、家族や老夫婦、若いカップルなども見受けられる。その客層からは定番スポット的な人気が垣間見えた。さすが創業店である。
・通いたくなる味
ところで、丸亀製麺に来ると、私がいつも注文してしまうのが半熟たまご天(税込み130円)だ。これの半熟具合最高やない? もはやメインだろ。
というわけで今回は、半熟たまご天に釜揚げうどん並(税込み290円)とかしわ天(税込み150円)をつけた。これだけ注文して570円って神かよ。
味は安定のクオリティー。半熟たまご天の半熟具合はもとより、かしわ天もサクッとジューシーで、押さえるべきポイントを的確に押さえている丁寧さが感じられた。言うまでもなく、うどんは丸亀印。帰りのことなど忘れてしまうほどに心が温かくなった。
・すべてはここから始まった
想像を超えて激ウマという類ではないが通いたくなる味である。今や1000店舗を超える丸亀製麺がここから始まったと思うと感慨深いものがあった。
なお、丸亀製麺の広報に話を伺ったところ、加古川店には創業から勤務しているスタッフもおり、20年選手もかなり多いのだという。まさに名実ともに丸亀製麺のオリジナル。ファンにとっては聖地と言っても過言ではないだろう。創業の味を知りたい方はぜひ訪れてみてくれ。
・今回紹介した店舗の情報
店名 丸亀製麺加古川店
住所 兵庫県加古川市加古川町北在家140-1
営業時間 11:00~20:30
定休日 無休
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼店内には丸亀製麺の年表もある。博物館みたいだ。