本日2021年3月31日のお昼に、『いきなり! ステーキ(以下:いきステ)』の開業1号店である銀座四丁目店に行ってきた。私にとっては、これまで何度も利用したことがある馴染みのある店舗。そのお店が、本日をもって閉店するのだ。
だから最後にステーキを味わっておこう。そんな気持ちで店舗に向かったところ……あるメッセージを発見したことで「マジかよ」となった。閉店のニュースよりビビったと言っていい。もっと言うならば、愕然とした。以下で、最終日の様子と併せて報告しよう。
まず、いきステ銀座四丁目店では、“閉店のお知らせ” が店長名義で張り出されている。そして、これ自体 特に変わったところはない。いたって普通。というか、「近隣店舗は有楽町店」という情報も盛り込まれており、親切な内容だ。
同店に愛着がある人ならば、何度も読み返したくなるかもしれない。実際、最終日には多くのお客さんが入り口前に張り出された “閉店のお知らせ” の前で立ち止まり、人によっては写真を撮っていた。
かく言う私自身がそうで、上のお知らせを何度も読んだ。そして、そのとき……! ふと気になって張り紙の横を見たら、「マジかよ」となってしまったのだ。そこにあったのは、
いきステの名物社長の写真。
その吹き出し的な感じのメッセージが、こうである。
「当店は300g以上が基本です! 薄いお肉は旨味が逃げます」
……
……
300g以上が基本?
そうだったのか!?
知らなかった!!
今まで200gの肉を頼みまくっていたぞ。
しかもだ。
何よりビビったのは……
「当店は300g以上が基本です」と書かれたメッセージの前にあった
テイクアウトのメニュー表
それを見ると……
4つのうち3つは300g以上の記載が無いのだ。まぁオーダーカットならやってくれるようだが、少なくともメニュー表にはない。どう見ても300g以下がメインである。
ただこれはテイクアウトだから仕方がないこと。店内飲食用のメニューならばと思ったが、そうでもない。もちろん、ワイルドステーキのように300g以上を選べるメニューもあるし、お肉によっては量り売りを利用して300g以上食べることは出来る。しかしメニューを見る限り……
少なくとも、「300g以上が基本」には見えない。
・昔のセールストーク的メッセージ?
思い返すと、ちょっと前のいきステは「1g○○円で300gから注文可」という “ザ・量り売り” がメインだったように思う。今でこそ「160gで○○円」という定量カットのメニューをよく見かけるようになったが、昔とは色々なところが変わっている。
つまるところ、「当店は300g以上が基本です!」は、昔よく使っていたセールストーク的メッセージが今も修正されずに残っているだけ……なのかもしれない。
詳しいことはよく分からないが、どちらにせよ「300g以上が基本」と書かれている前の看板に300g以上が無いメニューが並んでいるのは、 “盛大な矛盾” と言われても仕方がないのではないか。
・最後の食事
そんなことを考えていると、300g以上の肉を食いたくなってくるから不思議だ。これこそお店の戦略……では絶対にないだろうが、銀座四丁目店での最後の食事は300gのワイルドステーキとしよう。
いい音を響かせてやってきたそいつは、いい感じの赤みを残しており、いい感じに分厚い。過去の記事でも紹介したが、確実に以前よりも美味くなっている。何より驚きなのは、このボリュームで税込1419円という価格だろう。
いきステと言うとネット上では賛否両論あるが、なんだかんだ言ってコスパが素晴らしいのは間違いないように思う。そして、そんな低価格帯のチェーン店が、銀座というハンパなく地価の高い場所で今まで続けられたのは実はスゴイことではないだろうか? しかも、コロナと戦いながらだ。
なお、会計をしてくれた女性に「明日以降、このお店のスタッフは他の店舗で働かれるんですか?」と聞いてみると、笑顔で「はい」と答えてくれたことも記載しておこう。
最後に。ひとまず、今までお疲れ様でした。そして、ごちそうさまでした。今日で銀座四丁目店が閉店してしまうのは残念ですが、他の店舗で引き続きお世話になります。でも、僕の今の胃袋で300gはやっぱり多いっす。
参考リンク:いきなり! ステーキ「銀座四丁目店」
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
▼最終日の様子。12時前から行列が出来ていた。