カレーについて、記者は何もわかっていなかった。そもそもカレーってなんだっけ。自分の中における、その定義ですらブレそうだ。松屋が2021年3月30日より販売開始した『オマール海老ソースのクリームカレー』を食べて、そんな気分になっている。
『オマール海老ソースのクリームカレー』は、カレーと言われれば確かにそうでもあるような気もする。しかし、いざ口にしてみると「カレー?」となる代物なのだ。
・わんさか海老が入った豪華な一皿
『日本国語大辞典』によればカレーとは “黄茶色をした粉末の香辛料。薑黄(きょうおう)、こしょう、とうがらし、にんにく、しょうが、フェンネル、コリアンダーなどを混ぜて作る” 云々であるらしい。
うん、そうだよね。知ってる知ってる。記者が認識するカレーと、大きな食い違いはない。カレーとはそういうものだ。『オマール海老ソースのクリームカレー(税込780円)』ももちろん、この定義に当てはまってはいる。
ニンニクやショウガが入っているんだろうなと感じるし、スパイスもたっぷり。色も黄茶色だ。しかし、なんだろうか。カレーと表現するには憚(はばか)られるこの感じは……!
中身は、カナダ産100%天然のオマール海老を使用した濃厚クリームソース。チラチラと見える赤い物体が、オマール海老の欠片だろう。そこにプリっとした海老が、わんさか入っている。
ちなみに記者の器には、8匹のエビが入っていた。大盤振る舞いである。玉ねぎやマッシュルームなども入っており、豪華な一皿であることは間違いない。
・ひと皿で完結するスープっぽさ
口に入れると、もう海老の味しかしなくなるくらいに非常にエビエビしいカレーで、とても美味しい。ピリッと程よいスパイシーさもあり、塩気も割とありで箸(スプーン)が進む。ウマい。
しかし、である。先に書いたように「カレーとは……?」という気持ちになってしまうのだ。食べ進めるにつれ、その原因に気付いたのだが、とてもスープっぽいのだ。
このひと皿だけで完結し過ぎていて、白米も相変わらず必ずついてくる味噌汁も食べるタイミングが分からない。「オマール海老ソースのクリームカレー」と、ほんのちょっとのパンとワインさえあれば十分だなと思えてしまう仕上がりなのだ。
カレーと言えば、米と一緒にモリモリ食べたくなるものだ。しかし「オマール海老ソースのクリームカレー」は上品にちょびちょび食べたい、そんな感じだと言えるだろう。
某有名スープ専門店の商品として名を連ねていそうな風格さえあった。これはいま一度、カレーに対する認識を改めるべきと、気付かされた一皿でもある。
様ざまなカレーに挑戦し提供し、消費者に新たな感動を届けてくれる松屋には感謝だ。なお新発売を記念して、「オマール海老ソースのクリームカレー」を注文した人を対象に、4月13日午前10時までライス大盛の無料サービスも実施中だぞ。
参考リンク:松屋「オマール海老ソースのクリームカレー」
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.
▼2021年3月30日販売開始、松屋の『オマール海老ソースのクリームカレー』
▼オマール海老の欠片がたっぷり
▼海老もモリモリ
▼ご飯の食べどころに悩むくらいには、スープっぽい
▼そして安定の味噌汁を、どのタイミングで挟むかが問題だ
▼「……?」
▼海老の旨味たっぷりで美味しかったです