どうしてこんなことになったのか? サイゼリヤ初となるアレンジレシピ本『メニューの組み合わせで生まれた54品 サイゼリヤで神アレンジ! 激ウマかけ算ごはん(税込900円)』が2021年3月8日、扶桑社より発売されたのだが、この本が一部で物議を醸(かも)しているのだ。

といっても、醸しているのは当サイトの人間たった2名である。一部すぎるだろ。この際ガン無視してしまっても一向に構わないと思いつつ、ピーピーうるせぇので話だけ聞いてみることに。彼らは一体何に怒っているのだろうか?

・サイゼのアレンジレシピ本

さて、メンドーな男たちを呼ぶ前に、まずはこのレシピ本について軽く触れておきたい。本書は、グランドメニューからテイクアウトまで2つ以上のメニューを組み合わせた新感覚のアレンジレシピ本で、制作にはサイゼリヤが全面協力。

卓上調味料を使ったちょい足しアレンジや、自由度の高い『アーリオ・オーリオ』のアレンジ方法など、誰でもできる簡単レシピが54品も掲載されているぞ。「なるほど、その手があったか!」と膝を打つこと請け合いなので、サイゼファンなら一読の価値ありだと思われる。ところが……。

このレシピ本に対し、並々ならぬ怒りを燃やすのが当編集部のサンジュンだ。しかもその横には、サイゼリヤを愛し、サイゼリヤに愛された男ことサイゼリヤン篠宮まで立っている。自らを “サイゼのプロ” と名乗る厄介な男2名に話を聞いた。


──で、お二人は何をそんなにブチギレてるんですか?


サンジュン「この本のタイトル見た?」


──もちろん。『サイゼリヤで神アレンジ! 激ウマかけ算ごはん』ですよね。それが何か?


サンジュン「神アレンジよ? 言うに事欠いて神アレンジよ?」


──そうですね。


サンジュン「書くのは勝手だ。だがな……神アレンジと謳うなら、そこにサイゼ史上最高のウマさを誇る、あの『ディアボラ風スパゲティ』が入ってないのはどう考えてもおかしいだろうがァァァァアアア!」

・めっちゃ怒ってる

なるほど、そう来たか。念のためご説明すると、『ディアボラ風スパゲティ』とはサイゼリヤン篠宮が考案した究極の裏メニューのことである。『アーリオ・オーリオ』の上に『野菜ペースト』をかけ、よく混ぜるだけという至極簡単なアレンジながら……

その超絶たるウマさはサイゼの中でも最高峰。実際に体験したサンジュンは当時の記事「かつてこんなにウマいメニューを食べたことがない」とかなり興奮気味に語っている。当サイト一押しの、まさに神アレンジレシピなのだ。


サンジュン「サイゼリヤのレシピ本を出すというのに、肝心の『ディアボラ風スパゲティ』が載っていないなど笑止千万。江田島平八が出てこない『男塾』みたいなものではないか。たとえ天が許しても、このP.K.サンジュンは断固として許さんぞッッ!」

たしかに『ディアボラ風スパゲティ』の実力は私(あひるねこ)も認めるところですが、レシピ本に掲載するにはあまりにも武骨というか……。だって見てくださいよ、この『アーリオ・オーリオ』を使ったレシピ。『カチョエペペ』ですっすよ、『カチョエペペ』。勝てんぜこれは。


サンジュン「ペペ……ッ!」


他にもプチフォッカ、ペコリーノ・ロマーノ、オリーブオイル、ミル挽きブラックペッパーを組み合わせた『シンプルチーズピザ』や……

アーリオ・オーリオ、マッシュルームスープを組み合わせた『イタリア風つけ麺』。

テイクアウトしたアロスティチーニに、ご飯、チャーハンの素、ルーコラ、トマトを加えた『ラム肉チャーハン』などなど。様々なアレンジレシピが紹介されている。いずれもスター揃いなだけに、この中に『ディアボラ風スパゲティ』が入り込む余地はないのかもしれないな。

ていうか、よく考えたらこれってサイゼリヤン篠宮の考案でしょ? なんでサンジュンさんが怒ってるんですか? そこで、今日まだ一言も発していないサイゼリヤンにも意見を聞いてみることに。すると……


サイゼリヤン篠宮「あ、私は特に何とも思ってないです」


なぜ来たのか。


・サイゼのお供に

結果として、このレシピ本に怒っているのは世界でサンジュンただ一人だった。たしかに『ディアボラ風スパゲティ』は簡単でウマいけど、それと同じくらいウマそうなレシピが満載なので、私もこの本を片手に近々サイゼに行ってみようと思う。サイゼファンはぜひ試してみてほしい!

参考リンク:Amazon楽天ブックス
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.