有名店のカップラーメンはどれくらい店の味に近いのか? 足繫く通うお気に入りのラーメン屋がたまたまカップラーメンになればいいが、そうでなければ確かめる術は皆無に近い。というか、面倒でそんなこと誰も確かめていないのが実際のところだろう。
そこでお届けするのが『有名店のカップラーメン、本物の直後に食べる』である。第3回目となる今回は「麵屋 翔 香彩鶏だし塩らーめん」を検証したのだが……結論から言うと最後の最後に大どんでん返しが待っていたので、どうかラストまでご一読いただきたい。
・メチャメチャ種類が多い
コンビニやスーパーに足を運ぶと、驚くほど多くの「有名店のカップラーメン」を目にする。店によってはおよそ半数を「有名店のカップラーメン」が占めていることも少なくないから、やはり「有名店のカップラーメン」はある意味のトレンドなのだろう。
だがしかし、中には「こんなもんなんだ?」とやや拍子抜けするケースも少なくない。そこのところを白黒つける企画が『有名店のカップラーメン、本物の直後に食べる』で、今回は西新宿の麵屋 翔監修の「香彩鶏だし塩らーめん」をお届けする。
・限界ギリギリの検証方法
ルールは非常にシンプルで、今回なら麵屋 翔で「香彩鶏だし塩らーめん」を食し、店を出た直後にカップラーメンを味見。これ以上となると店でカップラーメンを食べるしかないほど、現実的に検証可能なギリギリの方法を採用している。
また、生麺と乾麺の違いがある以上、麺に関してはそこまで重要視しない。やはり重要なのはスープ。逆に言うとスープが店の味と遠い場合、もはや「○○監修」「○○コラボ」の意味は無くなってしまうハズ。1にも2にもスープの再現度が「有名店のカップラーメン」の肝であろう。
さて、「麵屋 翔 香彩鶏だし塩らーめん」の製造元はサンヨー食品で、税込み価格は232円。パッケージには「鶏のコクにこだわったスープに歯切れのよい麺です」と記されている。さらには「店主 大橋望」と記載されていたので、これはかなり期待して良さそうだ。
で、実際に麵屋 翔で「香彩鶏だし塩らーめん(890円)」を食べたところ、やはりと言うべきかかなりウマい。特に素晴らしかったのはしつこくないギリギリの鶏のダシで、コクがありながら重さを感じさせない絶妙なバランスが見事であった(麺もめちゃめちゃウマかった!)。
で、スープの味を完璧に記憶したら……
店の外でカップラーメンを即食い!
そして「全然違う」という結論になりかけたのだが……
よくよくかき混ぜて食べてみると……
結構近いやん!
そう、正直に申し上げてファーストコンタクトは「別物」だと感じた。なにせ本物の「香彩鶏だし塩らーめん」にあった、鶏のコクある旨味を全く感じない。「香彩鶏だし塩らーめんライト」どころか「「香彩鶏だし塩らーめんライトライト」くらいの印象を受けた。
・大どんでん返し
ところがよくよくかき混ぜてから食べてみたところ、結構近い! 旨味成分が沈殿していたのか、先ほどまでとはまるで別物になっているではないか。もちろん本物には及ばないが、撮影本番直前のキメキメの女優さんと、すっぴんの女優さんくらいまで差は縮まった。少なくとも両者が同一人物であることは一目瞭然だ。
結論を申し上げると、スープに関してはなかなか再現度は高い。鶏のコク、旨味はもちろんのこと、まろやかな口当たりにもこだわりを感じた次第だ。本物の麺がかなりウマいので総合的な評価はやや変わるが、スープだけなら「サンヨー食品もやるね!」と素直に感じた。
というわけで、「麵屋 翔 香彩鶏だし塩らーめん」は本物と結構近い味を再現しているので、興味がある人はぜひ1度ご賞味いただきたい。その際、カップの底からよくよくかき混ぜることをどうかお忘れのないように。
参考リンク:サンヨー食品
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
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