あまりにも強烈な体験すぎて、タイトルで伏せ字にすべき箇所を間違えてしまった……。言い訳のように聞こえるかもしれないが、今も私の頭はバグっているのだ。そのせいで、本来は伏せ字にしなくていい部分なのに「ここは隠さないと下品だろ!」と思い込んでしまったのである。

大変失礼した。ただ、正直なところ私はまだ混乱している。読者の皆様にはご迷惑をおかけして申し訳ないが、それほどにショッキングだったとご理解いただければ幸いだ。

何をしたのかと言うとお茶を飲んだだけなのだが、そのへんにあるような普通のお茶ではない。蚕(かいこ)のウンコから作られたお茶である。そんなものがあるのか? となった人のために、簡単に説明しよう。正式名称を『蚕糞茶』といい、販売元「バグズファーム」のサイトでは以下のように紹介されている。


「蚕の幼虫の糞を丁寧に集め、じっくり焙煎し飲みやすくティーパックに詰めました」


──いや、そんなもん詰めんなよ! と思うかもしれないが、「クソでも焙煎して茶にするか」という発想を行動に移したから商品になっているわけで、ここはそのトライ精神を褒めるべきだろう。

ちなみに、公式サイトの説明は丁寧かつ上品であり、一見するとブランドものの高級紅茶でも取り扱っているかのよう。しかし繰り返すが蚕のウンコのお茶であり、素人である私にとって、その説明は時折ぶっ飛んでいるようにも見える。たとえば、


「細かい糞がティーパックから出てくることがございますが、食用ですので食べていただいても問題ございません


……だそうだ。

世の中には「食用の糞」なんてものがあるのか。なんという衝撃真実だろう。そう思いながら、私は『【国産 蚕 小石丸】蚕糞茶3g x 5パック(税抜800円)』を好奇心にまかせてクリックした。すると、手元に届いたのはその翌日。


無駄に早えええ! と思いながら、仕方なく開封してく。出てきたパッケージは思ったよりも小さく、どちらかというとシンプルなデザイン。だがそれがかえって、ハードルの高さを感じさせる……ような気がした。


・試飲してみた

で、そこから恐る恐る飲んでみたわけだが、結論を先に言ってしまおう。これが美味かったのだ。繰り返す、蚕のウンコを香り高く焙煎した『蚕糞茶』、美味かったのである!


匂いからしてウンコ感は皆無で、味はマイルド。高級麦茶と黒豆茶の中間のようとでも言おうか。お茶の味としては、かなり上品な部類である。ウンコから作られているなんて、言われなければ分からないに違いない。


試しに、営業のジュンくんに勧めてみたところ……



「もっと苦味があった方が好き」と言いながら、麦茶感覚でゴクゴクいっていた。どうやら、シュールストレミング丼を普通に食べ切ったジュンくんにとっては、パンチが足りなかったようだ。


・ウンコへの偏見を乗り越えろ!

それにしても、どんなものでも実際に飲んでみないと分からないものである。蚕のウンコを焙煎したお茶がここまで上品だなんて、飲む前はまったく想像していなかった。そもそも、根本的なところでウンコ=下品という考えが間違っていたように思う。

というわけで、もしあなたが数分前の私と同じように『蚕糞茶』にビビっているなら、一度試してみてはいかがだろうか。ウンコへの偏見を乗り越えてひと口飲めば、あなたの目からもウ◯コが落ちるはずだから。

参考リンク:バグズファーム
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

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