残念なことに、新型コロナウイルスの感染は衰えるどころか、再び拡大の様相を呈している。マスクを着けずに過ごせる日々を取り戻すには、まだまだ時間がかかりそうだ。

そうなってくると気になるのが、マスクの価格である。品薄状態が続いていた春頃は一部でかなり高騰していたようだが、現在はどうなっているのか? 以前は至るところでマスクを販売していた東京・新大久保のマスク価格を調べてみた

・半年前は1箱3000円

2020年5月、私(佐藤)は新大久保へと出かける機会があった。その当時、通りに面したお店の多くがマスクを販売していた。店舗によっては、商品をうず高く積み上げて「マスクの壁」を作り上げていたのだ。


その時の価格は、おおむね50個入り1箱で2500~3000円だったと記憶している。


それから3カ月後の8月、再びマスク価格を確かめに行ってみると、洗って繰り返し使えるマスクが普及し始めており、箱売りの不織布マスクの価格はバラバラになっていた。調査した店頭価格は次の通りだ。

■2020年8月頃の新大久保のマスク価格

A店 不織布マスク白50枚 税別888円
B店 個別包装箱詰めマスク50枚 税別3000円
C店 プリーツタイプ3層マスク50枚 税別590円
D店 3層保護フィットマスク50枚 1000円(消費税に関する表記なし)
E店 マスク1箱50枚 税込700円
F店 マスク1箱50枚 税別1280円



・2020年11月のマスク価格は?

それからさらに3カ月経過した11月19日、新大久保の街を訪ねてみると、マスクの箱を積み上げているお店はほとんどなかった。5月にはココも! アソコも! ってくらいマスク販売していたのに、今ではマスクを取り扱っているお店はほとんどない。あっても、洗って繰り返し使えるマスクやデザインマスクのみで、不織布マスクを売っている店はざっと見ても数軒程度だ。


そのなかでも、比較的価格が安いお店の箱入りマスク(50枚)を2箱購入した。1つは1箱税込399円で販売していた「やわらかフィットマスク」(非医療用)だ。


販売元は東京の「ナスコグループ」、生産国は中国だ。3層構造でウイルスや花粉、ほこりを95パーセントカットするとのこと。


もう1つは1箱税別299円の箱入りマスク(50枚)の「不織布マスク」


販売元は熊本の「株式会社ツトムTTM」、生産国は中国。3層構造・高密度フィルターを採用しているそうだ。たまたまなのかもしれないが、箱が若干潰れている。


この2つが新大久保で安い部類の箱入りマスクだった。実はこれよりも安いものをJR中野駅近くで見つけてしまった。とある雑貨屋で目撃した商品は、1箱税別290円の「不織布マスクたっぷり」という商品だ。


販売元は徳島県の「日進社株式会社」、生産国はやはり中国。10枚1袋のマスクが5袋入っている。こちらも3層構造・高機能フィルターで、ほこりや花粉が効果対象だ。


こうしてみると、もっとも高かった時期と比べて販売価格は10分の1まで下落している。品薄の頃は飛ぶように売れたのかもしれないが、現在はマスクの在庫が拡充してどこでも購入が可能になった。おまけに使い捨てマスクよりも、繰り返し使えるマスクを求める人が増えている。そのため新大久保界隈のお店では、箱入りマスクを販売しなくなったのかもしれない。


とはいえ、今まさに感染拡大の最中にある。安いうちに購入しておいて、いざという時のためにストックしておくのも良いだろう。とにかく、1日も早く感染拡大が収束してくれると良いのだが……。

参照元:NHKニュース
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24