スシローは回転寿司チェーンの中でもひと際ネタが「ドーン!」としている。ネタの大きさには定評があるが、その分、他の100円回転寿司より高級皿が多いと思うのは私(中澤)の気のせいだろうか。好きなように食べているとついつい高くついてしまう。
安い皿で激ウマなネタが分かったら、スシローをもっとコスパ良く楽しめるはずだ。というわけで、回転寿司マニアに2貫100円(都市型店舗は120円)ネタ縛りのオススメ3選を聞いてみよう。
・回転寿司マニア
話を伺ったのは、回転寿司に通うことだけが生きがいの会社員・鮮魚久良々(せんぎょくらら)さん。その魅力にとりつかれて30年、今でも週一以上の頻度で回転寿司チェーンに行っている鮮魚久良々さんなら、私が食べたことがない皿の味も知り尽くしているに違いない。
鮮魚久良々「確かに、2貫100円の最安皿でも、絶対に食べるほど美味しいものはありますね。しかし、スシローは、キャンペーンだけじゃなくレギュラーのラインナップも結構変わるので、2020年11月現在のものということになりますが。あと、店舗によって販売されていなかったりするかもしれませんが、それでも良ければ」
──結構です。
・オススメその1「寒ブリ」
鮮魚久良々「分かりました。まあ、スシローはマグロやサーモンなどの王道も普通に美味しいですけど、そういう王道ネタで言うと、他の回転寿司よりも明らかにコスパが良いのは今なら寒ブリでしょうね」
──さっそく注文したところ、ざっくりしたブリの切り身が豪快に乗せられた握り寿司がやって来た。ネタはシャリの端で垂れ下がり、まるでシャリを包み込むかのようである。一貫皿でもおかしくないネタのサイズ。食べると、トロけるような脂の旨みが口の中に広がった。
鮮魚久良々「季節的に脂が乗っていて美味しい上、100円でこのネタの大きさで2貫は凄い。一食の価値ありです」
──個人的には寒ブリがメニューに加わっていることも知らなかっただけに得した気分。これは確かにコスパが良い。続いて、鮮魚久良々さんがオススメしたのは……
・オススメその2「大人のきゅうり巻」
鮮魚久良々「『大人のきゅうり巻』も良いですね。私の持論では、きゅうり巻きという形態はワサビを味わうためのものなんですが、『大人のきゅうり巻』に使われているワサビはスシローベーシックの子袋ワサビではなく刻みワサビなんです。これまでワサビはくら寿司がズバ抜けていましたが、『大人のきゅうり巻き』でスシローを見直しました」
──食べてみると、「ツーン!」と鼻にくる感じがあるが、同時に自然かつ深みのある味が鮮烈だ。これに比べると子袋のワサビは単調な味に感じる。
・オススメその3「〆いわし」
鮮魚久良々「最後は、〆いわしですね。身が柔らかく脂が乗っていて、酢で〆た味と非常によく合ってます。入荷状況によってサイズが違うようですが、スシローに来たら絶対に外せない皿ですね」
──鮮魚久良々さんいわく「今日のいわしは小さめ」とのことだったが、その味は口の中でトロけるようだった。また、普通のいわしと違いキレのある味なのが印象的。〆サバが好きな人は確実に好きだろう。
私も〆サバ好きなので、レギュラー入り確定。個人的な好みを星で表すなら、「寒ブリ」は星1つ、「大人のきゅうり巻き」は星2つ、そして「〆いわし」は星3つである。正直、〆いわしは2皿目を注文してしまうレベルだったぞ。
ついつい高級皿のデカネタの迫力に惹かれてしまうスシローだが、2貫100円の皿もまた安いだけではない。100円皿には100円皿の良さがあることを教えられた。鮮魚久良々さん、ありがとうございました!
Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.