本日2020年8月31日、一つの時代が終わる。それは東京都練馬区の子供たちの夢と希望と誇りの歴史。そう、94年間人々を楽しませ続けた遊園地「としまえん」が本日閉園するのだ。
創始者Yoshioが生まれも育ちも練馬区である我々ロケットニュース24にとって、としまえんは育ての親のようなものである。そこで公式キャラ・カルーセルになってカルーセルエルドラドに別れを告げてきた。ハリーポッターが来ようと俺たちはお前を忘れない。
・カルーセルとは
カルーセルちゃんは、からくり豚。生まれは100数年前のドイツで、当時の機械技術と美術工芸技術の全てを投入して制作されたという話だ。相棒はエル・ドラドちゃんでこちらはからくり馬。2匹合わせてエルちゃん&カルちゃんとして一部で知られている。
としまえん好きならばピンと来るかもしれないが、この2匹は回転木馬「カルーセルエルドラド」をモチーフに誕生したキャラだ。100年以上の歴史を持つ文化遺産として2010年8月7日に『機械遺産』に認定されたカルーセルエルドラド。ヨーロッパからニューヨークに渡り2度の世界大戦を乗り越えた。
・としまえんの象徴
ニューヨークの遊園地スティープルチェイスが閉園後、としまえんにやって来て49年、2度目の閉園を迎えることになる。その運命は数奇と言わざるを得ない。練馬チルドレンのYoshioにカルーセルエルドラドについて聞いてみたところ……
Yoshio「やっぱりとしまえんの象徴だよね。子供もお世話になってるよ」
──と、日本でも今日まで子供に夢を振りまき続けてきたことが分かる。海を渡りたくさんの子供たちの夢を紡いできたカルーセルエルドラドが今後もどこかで回り続けることを願わずにはいられない。
・最後の日
さて置き、本日で閉園するとしまえん。園内は朝から別れを惜しむような人々でいっぱいとなっていた。特にグッズ販売や人気のアトラクションは長蛇の列。しかし、混雑特有のイライラした雰囲気は伺えず、むしろのんびりとさえしているのは、としまえん特有の空気感と言えるだろう。なんとなく居心地の良さを覚えた。
それにしても、何年ぶりだろうか。こんな大人数で遊園地に来るのは。ふと、隣を見ると、2020年で47歳の佐藤英典がめちゃんこ無邪気な笑顔をしていた。これがとしまえんのマジックだと言うのか。
自然と、仕事を忘れ子供の顔に戻っていくロケットニュース24編集部のカルーセルたち。としまえんとは今日でお別れだけど、最後にみんなで来れて良かった。
この時間をいつか懐かしむ日が来るかもしれない
きっと、その度我々は思い出すことだろう
としまえんという遊園地があったことを
さよなら、としまえん
そして、ありがとう
Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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▼としまえんに入る前に取材を受けるカルーセル軍団
▼行くぞー!
▼実は……
▼私(中澤)は……
▼絶叫マシンが全然ダメなんだー!
▼としまえんの人々は温かった
▼94年の歴史は深い
▼このCMとしまえんやったんか……
▼サンタフェの扉も来てるという
▼西武の社内報の取材も受けました
▼本物が出るという都市伝説のあったお化け屋敷
▼なんだかんだでテンション上がるゴーカート
▼なぜか引いてくださいと頼まれるYoshio
▼94年間、クソお疲れ様でしたー!