そのメールタイトルが目に入ったとき、私は「お布施を募る新興宗教かな?」と思った。つまり、妙な高ぶりを感じるものの、なに言ってんのかさっぱり分からなかったのだ。やや混乱したというのが正直なところ。

何とも言えないテンションの高さに新興宗教っぽさを感じてしまったのだが、お察しの通りWikipedia(ウィキペディア)からの寄付感謝メールだった。どんなメールのタイトルかというと……



「あなたのご寄付。あなたの好奇心。あなたのウィキペディア」


──これだ。「ウィキペディア」の部分を「○○○会」とかに変えたら、完全に宗教団体のお布施要求。それほどのトーンである。

まぁ私がWikipediaに寄付したのは確かだから、こういった感謝メールをもらって悪い気はしない。だけど、やりすぎだ。「あなたのウィキペディア」と言われても、困惑する。なんなら、そこに “圧” を感じる。


・メールの中身を読んでみた

と、タイトルの時点で独特の温度感に戸惑いながらも、メールの本文を読んでみた。すると、やはり「この度は寄付していただき、誠にありがとうございました」では終わらなかった。予想通り、めちゃくちゃ高ぶっている。特に……



「この仕事を長く続ければ続けるほど、ウィキペディアの体験は人それぞれだということに気づかされます。私たち一人ひとりがユニークであるのと同じように、その好奇心もまた多様なのです」


──のところなんて、Wikipediaの “中の人” の思いが溢れまくっており、何故そんなことをここで言うのかさっぱり分からない。また、あまりにも気持ちが入りすぎて……



「次にウィキペディアを使うとき、ウィキペディアが他ならぬあなたのものであるということを強く実感してください」


──と言われるのは、ありがたい反面、正直怖くて恥ずかしい。なにせ、今年私が寄付したのは2000円。半沢直樹の影響で、「倍返しだ」と言いながら去年2019年の寄付額(1000円)の2倍に相当する金額を寄付したが、それでも4年間で4000円ほど。

なのに、Wikipediaから「ウィキペディアは他ならぬあなたのもの」と言われたら……どこか申し訳ない。そもそも、今までの寄付、ぜんぶ経費で落としている


・寄付した理由

ちなみに、私が寄付した理由は、単純に「5回寄付したらどんなバッジがもらえるんだろう?」ってことが気になったからにすぎない。以前の記事で軽く紹介したが、私は今まで4度(経費で)寄付したことにより「プラチナバッジ」を獲得した。


だったら5回目は? プラチナバッジの上は何? と思って寄付したのだが、今回のメールにはバッジについての記載が一切なかった。そして、寄付から数日経っても音沙汰は無し。

これまでのパターンから考えると、バッジがもらえるのは1年後の今頃だろうか? それまで気長に待っているので、Wikipediaの中の人、よろしくお願いします。いじり気味に書いてしまったけれど、実はかなり楽しみにしているので。

Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼なお、昨年2019年に1000円を寄付したからか、今年2020年は最低金額が1000円になっていた。

▼そしてよく見ると……手数料負担のチェックボックスまで。

▼とにかく寄付を完了。そして来たメールが……

▼全文がこちら。今年もアツい。