みんな大好き日清『カップヌードル』の、あえて欠点を探すとすれば「ほんの少しだけ値段が高い」ことだろうか。コンビニでの通常価格は198円(税込)。スーパーだと平均150円前後だから、たまに128円のセールがあれば個人的には即買いである。

もちろん弁当と比較すれば文句なしの安さなのだが、やや量が少ないため日頃より「もう少し安ければなァ……」と感じていた。そんな折、なんだかカップヌードルによ〜〜〜く似たヌードルを発見したのだ。その名も『コープヌードル』って、完全に狙ってるじゃ〜ん(笑)!

ところが……この案件、狙うとか狙わないとか、そういう次元の話じゃなかったのである。

・コープヌードル

コープ(生協)オリジナル商品は、近年では全国の生協店舗での取り扱いが増えたため入手しやすくなっている。

そんなコープオリジナルの『コープヌードル』は、『カップヌードル』とパッケージの色合い・ロゴ等にかなりの類似点が見られるようだ。ちょっと “偶然” では片付けられない雰囲気である。メインのバリエーションが『しょうゆ』『シーフード』『カレー』である点も同じ。

フタを開けると “例のニオイ” が……

おおぉ……………

こ、これは両者完全に一致…………

いや違う! 『コープヌードル』のほうは「具に “赤いヤツ” が混入している」ぞ! 原材料と照らしたところ赤いヤツの正体は『にんじん』だ。ただし、その他おなじみの『謎肉』『たまご』『えび』『ネギ』については、両者ほぼ見分けがつかないほど酷似している。

内容量は『コープヌードル』のほうが7グラム少なく(しょうゆ味の場合)、並べてみると確かに少ないような気もする。しかしどちらか一方だけを見せられた場合は、まず気づかないと断言していいはずだ。そして恐るべきことに……


コイツら、味もほとんど一緒なのである!!!


別商品だと知った上で食べ比べてみると「少し違う」と感じるが……見た目と同様、よほどのカップラーメン好きでないなら、言われなければ違いが分からないだろう。当然どちらがウマいとかも、もはや分からん。


・間違い探しの領域に

『コープヌードル』が「実はほぼカップヌードル」だったという衝撃の事実。事態がよく飲み込めないが、人気の『シーフード味』も比較してみることにしよう。

見た目・香りともに一致……

じゃない! 今度は「カニカマの切り方が違う」

それ以外の点はやはりしょうゆ味同様「言われなければ分からない」といった感じだ。だんだん間違い探しゲームになってきた。

つづく『カレー味』にも違いを発見!

「ジャガイモのサイズが違う」

しかしそれが味と関係するわけもなく、3種類の中でも濃厚な『カレー味』の違いを見極めるのは至難の業だ。嘘だと思うなら試しにやってみてほしい……。


・衝撃の事実が発覚

失礼ながら当初、私は『コープヌードル』を “カップヌードルのプチパクリ商品” と思い込んでいた。ところが実際に食べてみるとプチどころか “ガチパクリ商品” じゃないか。いいのかコレ? 心配になって生協の公式サイトをのぞいてみると……そこにはあっけらかんと衝撃の真実が記載されていたのである。


コープ「1971年に誕生した日清食品のカップ麺。その爆発的なヒットを受け、コープでもその味を組合員に提供したいという思いから、日清食品と共同開発を行い、『コープヌードル』が生まれました」


……話を整理しよう。「カップヌードルを組合員に提供したいな」と考えたコープは、正直にその想いを日清に伝えた。日清側も快くそれに応じた結果、 “カップヌードルの味がする別のカップ麺” として誕生したのが『コープヌードル』……!

つまり『コープヌードル』はパクリどころか、本家・日清お墨付きの商品だったワケだ。「そんな話アリだったのかよ」という気もするが、本人達がアリだと言っているのだからアリなのだろう。ちなみに『コープヌードル』の店頭価格は税込108円

内容量が少ないとはいえ、『カップヌードル』と比較するとその安さは歴然である。あまり知られていないことを不思議に思うほど、個人的にはお得なだけの案件だと感じるのだが……気になる人はもちろん、気にならない人もぜひこの衝撃を体験してみてほしい。

参照元:コープ公式サイト
Report:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.