梅雨から夏にかけ、紙離れできていない人が何かと悩まされるのが「水」である。水のトラブルはクラシアンあたりにお願いすれば済むが、メモ帳だとそうはいかない。せっかくメモをとったのに雨のせいで何を書いているか分からなくなった……文字が汗でにじんで何のこっちゃ……なんて経験は少なからずあるのではないか。

今年もついにこの季節が……。そう思っていたところ、書店で「水をはじく紙」と書かれたメモ帳を見つけた。わりと前から売られているようではあるが、一体どれほど “仕事” をしてくれるのだろう。気になったのでビッチャビチャにしてみた。

・紙が特殊

この度、購入したのはアピカという文具メーカーの商品だ。なんでも、紙に はっ水加工を施した王子エフテックス(株)の「レインガード」なるものが使われているらしい。完全な防水ペーパーではなく、耐水用紙でもない。長時間水につけた状態だと、用紙が劣化するおそれがあるとのことだが果たして。

値段は70シートで250円。メモ帳としては少し高めに感じるも、水をバンバンはじいてくれるならば喜んで払う人もいるだろう。

・油性からぶっかけてみた

比較対象として、セブンイレブンのメモ帳、無印のメモ帳を用意。そして油性&水性ペン、鉛筆の3本で文字を書いて同時に紙を濡らしてみた。

無印のメモは原料に古紙(50%)の再生紙を使用しているため、戦前の予想は圧倒的に不利。まずは油性ペンで書いた紙から試してみた。ビチャァ!!

油性だけあって、どれも文字の原型をとどめたまま。


大きな差が感じられなかったため、それぞれ強めにこすってみた。すると……水をはじく紙の様子がおかしい。トゥルンとした肌触りから水への耐久性がハンパない予感はしていたが、これは……


やりおるっ……! そう、紙がフニャフニャになった感じがほとんどしないのだ。個人的には「水をはじく……といいつつも〜?」と思っていただけに期待以上。これはスゴい! ちょっとした雨や汗くらいなら全く問題にしないだろう。


・vs水性

ただ、一度耐えたからといって手を緩めるワケにはいかない。それじゃあ、水性はどうだろう。はたして耐えてくれるのか。……って、ああぁ!

流しに置いた時点で無印ピンチ! まぁ、ここまで想定内ではあったが……おや?


水をかけると、ちぃ〜とばかしインクがにじんできた。どれも共通して水の勢いに押されてしまっている。とはいえ!


水をはじく紙は指で強くこすっても……


文字を読み取ることができた。他のメモ帳の紙はビリビリに破れてしまっただけに、水をはじく紙の水に対する耐久性は合格も合格。こんなことならば、もっと早く知りたかった……。


・えんぴつで書いた紙はどうだ

いや、待て待て。水性が耐えたからといって、えんぴつで書いた文字も大丈夫とは言い切れない。もっとも消えやすそうだし、しっかり検証しておかねば!

それそれ〜!


相変わらず無印は崖っぷちだが、どれもかろうじて文字は見える。ここまできたら逆に文字を消したくなってきたため、水をはじく紙に集中放水。どうなるのか経過を見てみることに。

ガシガシぶっかけて


指でゴリゴリこすってみたら……


なんとそれでも大丈夫だったから大したものである。他のメモ帳がこすったら破れたのに対し、「水をはじく紙」はビクともしないからスゴい。これからの季節、雨に汗と何かと水に悩まされる。例年、メモ帳が水でお釈迦になって困っていた人は試してみるといいかも!

参考リンク:アピカ
Report:原田たかし
Photo:RocketNews24.
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