佐賀の人妻は冷たくされると悦びます──いきなり何の話かというと、佐賀県神埼市の人気寿司店で販売されている絶品プリン。不倫ではなく、プリンだ。商品名が「人妻プリン」なのである。艶っぽいオトナのプリン……これは死んでも食べに行くしかあるまい。

というわけで今回は “佐賀の人妻” を食べるために佐賀県へ。弥生時代の暮らしを体験できるスポット「吉野ヶ里歴史公園」から車で1分もかからない場所に、噂のプリンを販売する『神崎やぐら寿司』はあるとのことだ。さてと……人妻いただきますか

・神崎やぐら寿司

県道325号線沿いにある『神崎やぐら寿司』を目指して車を走らせていると「人妻と静かに余生を楽しみます。二代目」と書かれた看板を発見した。いきなり大胆な告白。のどかな田園風景とのギャップが激し過ぎるぞ。まあとにかく、目的地に到着したようだ。

ちなみに看板の裏側には「巻ずし1本で生きていきます。三代目」と書いてあった。三代目はとても真面目で好印象……だが、今回の目的はあくまでも人妻。三代目が活躍している姿を見ることはないだろう。すまぬ、三代目。

・あまりにも豪華な布陣

それではさっそく店内にて「人妻プリン」をチェック。スタッフの方曰く「真由美のカスタード(390円)」が1番人気で、他には「陽子のクレメンティン(みかん)」「能美のきな粉」「いづみのデカフェ」「よしえの抹茶」「真由美のラムレーズン(夜の人妻プリン・ラム酒入)」があるという。

悩む、あまりにも豪華なラインアップだ。まるで全盛期のレアルマドリード、銀河系軍団と言っても過言ではない。夜の人妻・真由美のラムレーズンは刺激強すぎ、能美のきな粉は少し控えめ、いづみのデカフェはちょっと大胆な雰囲気を醸し出している。どれを、いや、誰を選ぶべきだろうか……

・真由美

そんなこんなで悩んだ末に、1番人気「真由美のカスタード」を購入。結局1番人気を選んだ私は臆病者……なのかもしれない。けどまあそんなことより、人妻ゲットだぜ! でテンションアゲアゲです。期待は高まりますなアアアアアア!

持ち帰り用の袋には、真由美さんからと思われるメッセージ「佐賀の人妻は冷たくされると悦びます」が書いてあった。これはもう全力で真由美さんを冷やすべきだろう。

・いただきます

さあ、いよいよだ。しっかりと冷えた人妻プリンを袋から取り出し、包み紙をめくると「私のプリンを選んで下さってありがとうございます」と真由美さん。

なんかもう、人妻ハンパないって~、相手への配慮めっちゃするもん、そんなんできひんやん普通、惚れてまうやろー、である。つまり、理性はもう完全に崩壊しているということだ。

気を取り直して、いただきます……あっ、美味しい。しっとり濃厚なうえに、とろける食感。こ、これが人妻のテクニックなのか。なめらかな舌触りのカスタードが、ほろ苦いカラメルと絡み合って口の中でとけていく。さらに懐かしさも感じる真由美さんのプリン、絶品かよ。

・茶碗蒸しの技法

──実を言うと、人妻プリンは「寿司屋で作っている茶碗蒸しの技法」と「人妻さんたちの協力」によって誕生したものらしい。もともと店主の奥さんが作るプリンの評判が良く、商品化したのが始まりで「妻のプリンを食べてほしい」という思いから「人妻プリン」と名付けたのだとか。

現在6種類あるプリンは、それぞれ材料の生産者、もしくはレシピの考案者の名前がついているそうだ。ってことは、もしかしたら今後さらに種類が増えるかもしれない。佐賀の人妻たちが佐賀の素材を使って生み出す極上プリン、機会があればぜひ食べてみてくれ!

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 神崎やぐら寿司
住所 佐賀県神埼市神埼町鶴926-1
時間 11時~14時 / 17時~20時30分(ネタ切れ早じまいあり)
休日 火曜日(変更の場合あり)

Report:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.

▼ドライブスルーもあります

▼私に近づいてください

▼神崎やぐら寿司

▼最高でした

日本、〒842-0107 佐賀県神埼市神埼町鶴926−1