つい先日のこと。自転車にまたがった中学生くらいの男子たち4名が、ウキウキ声でこんな話をしていた。「やっぱり霞柱(かすみばしら)の時透が1番カッコいいよな! だって2カ月で柱になったんだぜ!!」──。そう、いまノリにノッている漫画『鬼滅の刃(きめつのやいば)』の話である。

ここ10年ほど、新規の少年漫画はなるべく避けてきた私、P.K.サンジュンでも『鬼滅の刃』はスルスルと読破できたことは以前の記事でもお伝えした。そんな私に多くの人がこう勧めてくる。「鬼滅の刃はアニメも最高なんだ」と。イヤだ……アニメは絶対に観たくない──。

・アニメがイヤな理由

最新19巻までを読破した私としては、漫画『鬼滅の刃』のおもしろさを疑うつもりはない。ただアニメを勧められたところで「もう知ってるよ?」「なぜ今さら?」と思ってしまうし、何よりコミックと違って一定時間拘束されることに拒否反応がある。むしろそれに尽きる。


そもそも42歳ともなるとアニメはほとんど観ず、せいぜい娘と一緒に「プリキュア」か「ディズニー映画」をチラ見する程度。コミックならば自分ペースで時間の管理が出来るが、アニメになるとそうはいかない。私は「アニメ版・鬼滅の刃」を徹底的に無視していた。


のだが──。


新型コロナウィルスの影響で在宅勤務になりはや2週間。そろそろネタも尽きてきた。「アニメ版・鬼滅の刃」は各種VODで配信されており、私はAmazonプライムでもNetFlixでもhuluでも視聴できる環境にある。とりあえず1話だけ……のつもりで「アニメ版・鬼滅の刃」を見始めた。すると……。


メチャメチャおもしろいやん!


メチャメチャ悲しいやん!!


アニメええやんッッ!!!!


どのコミックも基本的には熟読せずサッサと読んでいく私は、特に悲しいシーンをすっ飛ばす傾向がある。理由は悲しいから、だ。だがしかし、アニメはそうではない。特に第1話で炭治郎が鬼に殺された家族を発見するシーンは丁寧に描かれており、思わず目頭が熱くなった。もうこれ以上俺から奪うな──。

また、コミックだとほとんど理解していなかった戦闘シーンの「〇〇の呼吸! 〇〇の型!!」もアニメでは「あ、こういう技だったのね」とすんなり理解できた。これは平面ではなく動きで表現されるアニメーションならではの良さであろう

さらに、最近のアニメは動きがなめらかというか映像にこだわっているというか「スゴイ手間かけて作ってるんだな感」がヒシヒシと伝わってきた。私が子供の頃に観ていたアニメとは比べ物にならないクオリティの高さである(昔のアニメも味があって好きだけど)。

・初心者にオススメ

まとめると「鬼滅の刃」に関しては「漫画よりもアニメで始めた方がいいんじゃね?」とさえ感じた次第だ。アニメを一通り制覇した今、コミックを読み返したらこれまでよりもさらに「鬼滅の刃」を理解できる……気がする。ズバリ、初心者にこそ「アニメ版・鬼滅の刃」がオススメだ。

ちなみに、アニメはコミック6巻に相当する26話まで公開されている。続編は2020年に「無限列車編」が劇場公開されるとのことなので、そちらも楽しみに待とう。ここにいる者は誰も死なせない!

参考リンク:鬼滅の刃公式ポータルサイト
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

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▼続編は2020年に劇場公開される。