私たちの暮らしは、テクノロジーの進化と共に変化していく。日本で「iPhone3G」が発売開始してから すでに10年以上が経過し、端末の進化に合わせて生活の在り方も変わり続けている。最近では電子マネーの普及によって決済方法も多様になった。
そんななか、東京・JR渋谷駅のホームに次世代型のカップラーメン専門店が期間限定でオープンした。実際に行ってみたところ、決済方法から食後のテーブル掃除に至るまで、最新テクノロジーが駆使されている。されているのにナゼか懐かしい! 古き良き昭和の記憶がよみがえったでござる!!
・無人ラーメン店
このお店は、「エースコック」と「日本マイクロソフト」、「アイロボットジャパン」の3社が連携により誕生した『モッチッチ ステーション』だ。JR渋谷駅の山手線外回りホーム上(恵比寿寄り)に、2020年2月14~28日までの2週間限定で営業を行っている。無人ラーメン店に入るのは初めての経験で一瞬戸惑ったが、説明書きを携えたスタッフが案内してくれるので、迷うことはないだろう。
まず最初にラーメンを買う。専用の棚に陳列された商品2種(ワンタン麺・野菜タンメン)のいずれかを取る。商品を取ると棚脇のパネルに「ご購入」という文字が表示されるので、コレをタッチする。
決済は交通系電子マネーかクレジットカードのいずれかだ。パネル下の端末にSuicaなどをタッチするか、クレジットカードを差し込んで会計を行う。ちなみに店内利用の場合は、1個212円だ。
セルフでポットからお湯を注いで……。
カウンター席に着く。このカウンターにもさまざまな工夫が施されている。
・カウンター席にもテクノロジー
まずカウンター正面には、モニターがあり、着席して画面をタッチすると、タイマーがスタートする。出来上がるまでの5分間をカウントダウンしてくれる。
席の左側には、無接点充電器を常備。Qi充電に対応している端末は、ここに置くだけでスマホを充電できるだろう。あいにく私(佐藤)は、iPhoneSEなので「へ~」と思いながら、この充電マークを見ていることしかできない……。
そして、モニターの真下にナニかいる……。こっちを見ているように感じるのは気のせいだろうか。こいつが活躍するのは食後だ。
あちこち見回している間に、食べごろの時間を迎えたようだ。
さて、味のほどはいかに!? っていうか、ここまでで十分気が散った。モニター下のあいつが気になって、食事どころではなくなってしまったんだけど……。
案の定、実際に食べてみると、優しい味だな、うん……。最新テクノロジーの店舗で食う、優しい味のカップラーメン。いいと思う、うん……。っていうか、やっぱりあいつが気になる! さっさと食い終わって、あいつが動くところを見たいんだよッ!
・昭和を思い出してしまった……
ということで、ササっと食い終わった。すると先ほどのモニターには「お掃除開始」ボタンが表示されている。コレを押せってことか?
押してみると、出て来た! これはアイロボットジャパンの「ブラーバ ジェット m6」というらしい。静かに出てきて、テーブルの上を拭き掃除し出したぞ!
最新テクノロジーが駆使されているのは良くわかった。わかったが……、食べ終えるよりもずっと前から、いやひょっとしたら入店前から、私はアレを思い出していた。昭和の世代にはお馴染みのラーメン自販機である。
2分~2分30秒待つとラーメンが食えるアレだ。昔のゲームセンターに置いてあった、ラーメンやうどんなどを作ってくれる自販機である。まさかテクノロジーを駆使した先に、「昭和の思い出」が待っているとは思ってもみなかったぞ。よく考えると、客の手間はラーメン自販機の方が少なかった。そう考えると、あの自販機は現在の最新テクノロジーの先を行っていたってことか? おそるべしラーメン自販機!
ということで、時代がラーメン自販機に追いついたと考えることもできる! 以上、レポッす!!
・今回訪問した店舗の情報
店名 モッチッチ ステーション
場所 JR渋谷駅 山手線外回りホーム上(恵比寿寄り)
会期 2020年2月14~28日
時間 11:00~20:00
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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▼懐かしのラーメン自販機