平成から令和に元号が変わった2019年も大詰め。週末12月22日には今年で64回目を迎える有馬記念が開催予定で、いよいよ年末の雰囲気を感じ取る時期になってきた。
今年の有馬記念はアーモンドアイの参戦で空気が一変。まだ出走馬が確定していない状況ではあるが、G1馬11頭と「グランプリ」の名にふさわしい空前絶後の豪華メンバーが揃った。絶対女王が出走するなら1着固定一択……という人は多いだろうが、有馬記念は意外と荒れるレースなので “サイン” を見落とさないようにしておきたい。
・過去のサイン馬券
1年の総決算ということもあってか、不思議と世相を反映する有馬記念。若者の活躍が目立った上に平成最後の昨年は3歳のブラストワンピース、一昨年は1年を表す漢字の「北」からキタサンブラックが優勝……と、とにかく世相が馬券に絡む。
過去をさかのぼると、9.11事件の2001年にはマンハッタンカフェ&アメリカンボスの大波乱決着、2008年のレースでは山本モナさんのアドマイヤモナークが突っ込んできたことも有名どころだ。では今年はどうなのかというとサインはズバリ……ある!
・令和繋がり
まずどうしても外せないのが天皇陛下の即位で生まれた新元号の「令和」だ。今年の漢字に「令」が選ばれたのもあって、「レイ」のカタカナは強烈なサインとなる。それを踏まえて出走予定馬を見てみると、ひときわ目を引くのが……
レイデオロである。名前に「レイ」があるだけでなく、同馬は昨年の天皇賞馬(秋)を勝っているから世相を反映しそう(今年の天皇賞は春 → フィエールマン、秋 → アーモンドアイ)。そしてレイデオロ推しの理由はそれだけじゃない。というのも、スポーツ界からもサインが出ているのだ。
・スポーツ界からのサイン
そう、日本中に衝撃を与えたイチロー選手の引退だ。ご存じのようにレイデオロは有馬記念で引退する。今年に入ってから “らしくない” 成績が続くが、復活して有終の美を飾る可能性は十分に秘めているのではないだろうか。なお、アルアイン、シュヴァルグラン、アエロリット、リスグラシュー、クロコスミアも有馬記念でのラストランを表明している。
んでもって今年話題になったのは、なんと言ってもラグビーワールドカップ。こうなるとワールドプレミアの名前が出てくるが、野球のプレミア12も開催されたから絶対に押さえておきたい1頭だ。ちなみにラグビー日本代表の愛称はブレイブ・ブロッサムズ(勇敢な桜の戦士たち)。これから桜……桜花賞を制しているアーモンドアイという考え方もできる。
スポーツ界からは他にもサインがチラホラ。全英女子オープンで優勝した渋野日向子選手が食べていて話題になった「タラタラしてんじゃね〜よ」は、タラタラ走って勝利に一歩届かないヴェロックスやエタリオウ、3年連続エリザベス女王杯2着のクロコスミアらに通じるものがある。
・芸能界の不祥事から
あとは芸能界の不祥事も忘れてはいけない。ピエール瀧、田代まさし、田口淳之介、小嶺麗奈、沢尻エリカ……世間に衝撃を与える事件が多数起きた2019年。じっくり調べてみると、面白いワードが浮かび上がる。出世レースと知られている「エリカ賞」に出走したのがシュヴァルグランである。
2014年にエリカ賞3着で有馬記念は2年連続で3着……これに引退レースということも加われば……鬼に金棒? 他には朝ドラ『スカーレット』でスカーレットカラーもありそう。チュートリアル・徳井義実の申告漏れ問題、吉本芸人を中心とした闇営業……からは何も思い浮かばなかった。
・数字からもサインがある?
最後になるが、数字から予想するのも面白そう。消費税から8と10、NBA・八村塁選手から8などなど。色だとラグビー日本代表の白と赤……つまり1・3枠の幅広い馬券を買う楽しみ方もあるだろう。
記者の予想はレイデオロ、シュヴァルグラン、ワールドプレミア、そしてアーモンドアイ。この4頭は当日まで決して動かさずに勝負したい。アーモンドアイをもう一推しするならば、もともと香港カップに招待されていたことを思い出そう。今年、話題になった香港デモとリンクする。
個人的にはワールドプレミアの制覇に期待したい。なにせ競馬はドラマ。同馬は今年の7月にこの世を去ったディープインパクトの産駒で鞍上は父と同じ武豊騎手。親子の有馬制覇にも期待がかかるし、何か新しい時代へのメッセージが残るレースになると予想している。
何はともあれ、近年まれに見る豪華メンバーが揃っただけに今から伝説のレースとなる予感がプンプン。はたして令和初の有馬記念を制するのはどの馬か。サインを信じる信じないはあなた次第。残された時間、いろんな方法でレースを楽しもう。