初対面は「あ、いいじゃん」だった。好きか嫌いかで言えばもちろん「好き」で、好きか普通かで言っても当然「好き」、だけど好きすぎてゾッコン夢中……ってほどではない。
でも月日が経てば経つほど好きのレベルが膨れていって、気がついたら夢にまで出てくるほど好きになっていた……って経験、ないかな?
そう、ぎょうざの満洲みたいに。
私が「ぎょうざの満洲」のことを知ったのは、バーミヤンの餃子がウメェ的な記事を書いたあとだった。
得意のエゴサでバーミヤン餃子記事に対する反応をうかがっていたところ、やたらと目につく単語があった。それこそが「ぎょうざの満洲」であり、多くの人が「ぎょうざの満洲の方が美味い」だの「ぎょうざの満洲に行くべき」だの、やたらと満洲推しなコメントを書き込んでいたのである。
それを見て、正直わたしは「満洲満洲うっせぇなぁ……」と思ったり、「バーミヤンの話してんのに他店の話をするとか恥ずかしい人たちですね」と脳内マウンティングすることにより正気を保っていたのだが、確実に「満洲」の文字は私の心に刻まれていった。
そして気になり始めた。
そんなに多くの人が推す満洲って、どんな味がするのだろう?
調べてみると、満洲の本拠地は西武ライオンズと同じく埼玉で、東京にもチラホラと支店があるもよう。さらに私の住んでる街から電車で数駅のところに店舗があることが判明。
ということで行ってみたところ……
めっちゃんこ美味い。
圧倒的な完成度とでも言おうか。どこがどう美味しいというより、総合的に美味しいという感じで、バーミヤンとは方向性が全然違うけど、戦闘力ならタメ張るレベル……って、ハッ!
だからみんなバーミヤンの時に満洲満洲って言ってたのか……? バーミヤンが悟空なら、満洲はベジータみたいな感覚で、みんな満洲を推してきたのか?
その真相は不明だが、私の心には確実に、満洲の味が刻まれたのであった。まちがいなく美味かった。
ところが……
どういうわけだか、月日が経てば経つほど、いや、餃子の経験を積めば詰むほど「ぎょうざの満洲」の餃子の評価が私の中でグングン上昇。
あれっ? あの餃子、実はレベル的にメチャクチャ高い方だったのでは……みたいな感覚。
自分では自覚していなかったけど、実はオレ、あのコの事が好きだったんだな……みたいな感覚。
何かの餃子を食べた時、真っ先に思い出すのは絶対王者のモンスター「正嗣(まさし)」であるが、その次にピタリと張り付いているのが満洲なのである。
近頃は、毎日餃子を一緒に食べる部下の原田に対して、毎度のように「満洲はスゴイ」的な話をした挙げ句、なかなか彼が自主的に満洲を体験しようとしないことに苛立ち始め、「お前の家まで迎えに行くから出社前、一緒に満洲に行こう」と強引に誘い出す始末。
そんな私を見て、きっと原田はこう思ってるに違いない。
「満洲満洲うっせぇなぁ……」と。
参考リンク:おいしい餃子はぎょうざの満洲
執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24