一日一善ならぬ一日一餃を始めてから1カ月以上が経った。餃子道を極めた人にしたらまだまだ “ひよっこ” だろうが、毎日のように食べていたら餃子の違いがなんとなく分かるようになってきた。実は一口に餃子と言ってもいろいろで、どの店にも特徴があって十人十色のようなものである。そこが面白いし無限だから餃子探求はやめられない。
ここが美味しい、あそこが美味しいなんて話を聞けばすぐに食べたくなるものだが、いろんな声がある中で圧倒的に支持されているのが宇都宮の正嗣(まさし)だ。右も左も誰もが「まさし」「まさし」。王を称えるように叫ぶ声を聞くと、何が何でも食べてみたくなるじゃないか!!
・正嗣の餃子を通販で注文
ということで正嗣のHPを覗いてみたら、嬉しいことに通販をやっていた。宇都宮まで行くとなれば距離があるし、ここは送ってもらうとしよう。で、ポチッた数日後……
正嗣キタッー!
ま さ し の ぎ ょ う ざ
本物だ! 夢にまで見た正嗣が今ここに!!
箱を開けたら餃子30個がぎっしり。しかも、タレまでついてる! 有料のところもあるだけに、こういうサービスは何気に嬉しい。
・ちょっと変わった作り方
期待が大きすぎてすでに興奮しているような状態だが、はたして正嗣はそれさえも飛び越えてくるのだろうか。何はともあれ、まずは作ってみるとしよう。ふむふむ、餃子を並べたら熱湯を入れて強火か……経験上、餃子は中火で作ることが多いからこの時点で他とちょっと違うな。
熱したフライパンに油大さじ5〜6杯をたっぷり引いて……
餃子の1 / 2が隠れるくらいまで熱湯を入れる。水がなくなって焦げ目がついたら出来上がりとのことだが、強火だから早め早めにチェックした方がいいだろう。というのも!
私は「もうちょっと火を入れた方がいいかな」と言っているあいだに思い切り焦がしてしまったのだ( ;∀;)ヤッチャッタ
・正嗣の実力は?
いかんいかん、気を取り直してもう1回。今度は早めに皿へと移すと、きれいなキツネ色で小麦粉というか うどん のような香りが漂ってきて食欲をそそられる。もうね、食べなくても分かる。これ絶対にウマいやつ!
とまぁ、食べなくても分かると言いながら当然食べるのだが、せっかく大人気の正嗣。今回ばかりは複数人で食べてジャッジすることにしよう。静岡出身で浜松餃子という存在がありながら正嗣を愛する営業戦士・じゅんくん、1カ月以上餃子を食べ続けている男・当編集部のGO羽鳥、そして私の3人だ。
ちなみにじゅんくんは現地で食べた経験がある上、日常で正嗣の餃子を通販するほどの正嗣ラバーである。
で、ここからがスゴかった。口に入れたら……
うわっ……
あっ……
これは……
泣いちゃうくらいウマい!!
いたるところでウマいと言われまくる理由がよ〜く分かった。まずは圧倒的なバランス!
柔らかさと硬さが極端に偏ることない皮が存在感を示したかと思えば、そこからスルリと上品に入りこんでくる餡がたまらない。そして生姜をふんだんに使っていて舌にあたったときのインパクトが他と違う!!
食べたら程よくピリッとして、口の中に生姜が広がっていく。ガッツリ効いているけど、くどいかというとそうでもないから摩訶不思議。なんというか、餃子が口から胃袋までストンッと落ちるかのようにスンナリ入ってくるのだ。これ、30個はペロリだな!
いつか現地で食べてみたい……もしかしたらもしかしなくても、これは正嗣が好きすぎて現地に移住した人もいることだろう。しかも、宇都宮はウマい餃子ばかりと聞くから結構な人数がいるとみた。
今回30個入りで1100円(送料1000円)を注文したが、もっと多くても良かった。とてもじゃないけど通販とは思えず、こんなにウマいのだからそりゃみんな揃って「まさし」を連呼するワケである。見える世界が変わるもん。
ちなみに じゅんくんいわく、通販でも現地の正嗣とそこまで味も変わらないとのこと。とにかく正嗣を味わって思ったのは……
すげえ! すげえよ正嗣!!
噂にたがわず正嗣ハンパないって……!!
まっさっし! まっさっし!
まっさっし! まっさっし!
まっさっし! まっさっし!
【完】