10円玉や100円玉を入れて電話をかけられる公衆電話。昔はそこら中にあったような気がするが、今ではめっきり少なくなった。絶滅危惧種と言っても過言ではないだろう。
そんな公衆電話からスマホにメールが送れることをご存知だろうか。現在、ネットで話題になっているこの機能。普通に使ってた当時もそんなことができるなんて知らんかった……。というわけで、公衆電話から会社の先輩のスマホにメールを送ってみよう!
・リスペクトしすぎて声がかけられない先輩
メールを送信する相手は先輩記者の佐藤英典だ。私(中澤)は常日頃から佐藤をリスペクトしているわけだが、リスペクトしすぎて朝の挨拶すらできない。直接声をかけるなんて恐れ多すぎるので、公衆電話からメールを送るところから始めようというわけである。
さっそく、佐藤から携帯の番号を聞き出し公衆電話にやって来た。はたして、私は無事、佐藤に挨拶することができるのだろうか? メールを送る手順は以下の通り。
・公衆電話からのメール送信手順
1. 公衆電話から「090-310-1655」にダイヤル
2. 電話が繋がったら送信相手の電話番号を入力
3.「メッセージを入力してください」と言われたら最初に「*2*2」を入力
4. ポケベル打ちでメッセージを入力
5. メッセージを入れ終えたら「##」を入力
6. 電話を切る
──なお、メールが送れるのはNTTドコモのみだ。調べたところ、2019年10月30日現在、ソフトバンクもauもすでにこの機能を廃止しているようである。
・ポケベル打ちとは
また、ポケベル打ちとは「2タッチ入力」と呼ばれる形式で、数字2文字を使いひと文字を入力する方法だ。1桁目の数字で五十音順の行を決め、2桁目の数字で行の何個目の文字かを選ぶ。ちなみに、「゛」「゚」はワ行に入っている。
・まずは10円で送信できるか検証
さて、説明はここまでにして実際メールを送信してみようと思う。料金は「携帯電話への通話料」と同じとのことだが、ポケベルを持っていなかった私は、どれくらい時間がかかるのかよくわからない。まずは、10円で試してみよう。
公衆電話「メールを送る相手の電話番号を入力してください」
え~と、佐藤の番号は……
公衆電話「プー、プー……」
──オイィィィイイイ! すでにカウントしてたんかい!! ゴングが鳴る前に10カウントを取られた気分だ。レフェリーせっかちすぎるだろ!
・メールを送信してみた結果
ポケベルのプロならいざ知らず、私では試合が始まる前に終わってしまう。そこで、満を持して100円を投入すると、やっと試合が始まった。
公衆電話「メッセージを入力してください」
え~と、まずは「*2*2」と。オはア行の5番目だから「15」……
濁点、濁点……あっワ行4つ目にあった! 「0、4」と。
メッセージと名前の間に空白も入れた方が分かりやすいかな?
ナカザワセイジって濁点多くね……?
よし! 完成だ!! 「##」!
──一方、その頃の佐藤英典……
携帯「ブルルッ! ブルルッ!!」
佐藤英典「送信者PublicPhone? なんだこのメール?」
PublicPhone「オハヨウゴザイマス ナカザワ」
佐藤英典「……」
佐藤英典「迷惑メールか。削除、と」
<完>
Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]