琉球王朝珍味、「豆腐よう」──。名前からパワーワードなこの食べ物は、高級ながら見た目から食わず嫌いする人も多い珍味らしい。
それもそのはず、とにかく真っ赤。強烈な見た目をしているからだが、そこで気になるのが一体どんな味がするのかということ。沖縄・那覇空港のお土産屋で発見したので、実際に食べてみることにした!
・「豆腐よう」は何でできているのか
そもそも「豆腐よう」はなぜ真っ赤な色なのか。その正体は「紅麹」と呼ばれる麹の菌によるもの。ちなみに「紅麹」は主に中国や台湾、そして沖縄などで発酵食品によく利用されているらしい。沖縄の豆腐である島豆腐を「紅麹」「米麹」「泡盛」などを用いた漬け汁に漬け込み、発酵・熟成させると「豆腐よう」が作れるとのことだ。
・意外な大きさ
琉球王朝珍味というだけあり、包装は若干高級な雰囲気。購入した紅あさひの商品の値段は2個入りで税込み682円と、これは安いのか高いのか。どれくらいの大きさが普通なのかが分からないと何とも言い難いが……
思った以上に小さい! 5センチ×5センチくらいの小さなパッケージに入っており、中身はほとんど液体。「豆腐よう」自体は、ペットボトルのキャップくらいの大きさだ。
・果たして美味しいのか
ここで補足しておくと、「豆腐よう」は少し開封した時点でかなり香った。というのも、ほぼ「泡盛」の匂い。お酒好きでないと、この香りは食べることを躊躇(ちゅうちょ)してしまうレベルかもしれない……。
まあ珍味というのは、他とは違うから珍味なのだろう! まずは食べてみないことには、何も分かるまい。
というわけで、いざ実食!
……
ぬぬっ……!?
\ \ \ \ \ \ う・ま・い / / / / / /
・豆腐だと信じられない
「島豆腐」とは、チーズなのかっ!? クリームチーズのようなまろやかな口当たりと食感がして、非常に濃厚な味わいだ。コクもあるため、言われなければ豆腐だということは分からないレベル。全くと言っていいほど豆腐っぽさがない。
むしろこれでチーズじゃないなんて、プチパニックを起こしそう! なんで……なんでっ!? 豆腐自体の味については、チーズとしか表現しようがない。きっと「島豆腐」を食べたことがある人なら共感してくれるかもしれないが、本当にこれはチーズ……。
そして「豆腐よう」の味付けは、発酵しているからなのか味噌っぽさがある。「米麹」「紅麹」「泡盛」などが入っているのが関係するのか、食べた瞬間は複雑な味がした。でも、鼻抜けはすご~く泡盛だし、決してくどくなく、むしろフルーティーさがあって良い!
個人的に「豆腐よう」は美味しいと思うが、好き嫌いは極端に分かれると感じた。複雑な味なだけでなく、何より香りにクセが強い。泡盛などが混じった香りなので、耐えられない人は少なくないだろう。
・あくまで美味しい側の意見
というわけで、あくまでこれは美味しいと感じた人間の意見だと踏まえ、食べる場合の参考にしてほしい。食べてみて、良くも悪くも珍味らしい珍味だと感じた!
なお、「豆腐よう」は細かく食べることが基本で、おつまみとして食べるのが美味しいのだとか。新しい酒のお供を探している人は、「豆腐よう」を試してみてはいかがだろう? ハマる人には、すごくハマると思うぞ~!