即席めんの原点といえば、日清のチキンラーメンだ。近年は、加工技術の進化で複雑な味を手軽に食べることができるようになった。お湯を注ぐだけのチキンラーメンは、それら進化系即席めんのなかでいくぶん影が薄くなっているように感じられる。
そんな背景があるかは不明だが、日清はより多くの人に商品をPRするため期間限定で東京・渋谷にポップアップショップ「説」をオープンしている。実際に行ってみると、1杯200円で食べられるのが良い。ただ、メニューの名前がふざけ過ぎていて注文しづらい。これイチイチ言わなきゃダメなの?
・メニューの名前が……
お店は、渋谷センター街(バスケットボールストリート)の先、宇田川交番近くにある。ここは以前、くら寿司の期間限定ハンバーガー店「KURA BURGER」のあった場所だ。
チキンラーメンのポップアップショップは、初めてのことではない。2017年のちょうど今頃にも、新宿で1杯300円のチキンラーメンの提供を行っている。
値下げにどういう理由があったのか分からないが、今回は入場料の名目で1杯200円でチキンラーメンを食べることができるそうだ。
とにかくメニューが大幅に増えているのだが……。
なんだこの名前は……
「麺クズ最強説」は、チキンラーメンを砕いただけのものじゃないか。これで200円取られたらブチ切れるところだが、これはお通しとのこと。良かった。それにしても注文しづらい名前だ。どうやら、新垣結衣さんが出演しているYouTuber風CMにちなんで、このような形になったらしい。
「青のりガリバタチキ 前歯気になるけどやめられない説」なんか、もはや名前というよりも、文章じゃないか。
口頭でいうのが少々ためらわれる。それでも気になったので、「青のりのヤツください」と注文してしまった。
・未体験の組み合わせ
先に来たのは、お通しという麺クズ最強説。そのまま食べても、注文したチキンラーメンにのせて食べても良いとのこと。
さらに待つこと約3分。ひよこちゃんのフタ付きどんぶりで注文した “青のりのヤツ” が出て来た。
フタを開けると、麺の上にはたっぷりの青のりとバターがのっている。かすかにニンニクの香りが漂う。
ネットで話題になったというこのレシピ。よく考えたら、チキンラーメンを食べる時、卵を落とすくらいしかアレンジをしたことがなかった。青のり + ガーリックバター、それほど複雑なアレンジではないが、初めて食べる組み合わせだ。はたしてうまいのか?
・新しい出会い
食べてみると、見た目以上にガーリックバターのパンチが強く、青のりの風味よりはるかに勝っている。青のりが多すぎるような気もするが、この量でなければガリバタに力負けしてしまうことだろう。一口食べて分かった。
最初はガリバタの力強さ。食べ進むにつれて青のりの優しい旨味を感じることができる。なるほど、これは確かにクセになる味である。
ちょっと厄介なのが、スープに沈殿した青のりだ。どんぶりの底に沈んでしまうので、全部をすくい上げるのは至難の業。青のりでなくても良いのなら、普通の海苔で合わせてみても良いかもしれない。名前はふざけているけど、今までにないチキンラーメンの食べ方に出会える店だった。
・今回紹介した店舗の情報
店名 チキンラーメン専門店「説」
住所 東京都渋谷区宇田川町13-9 KN渋谷2ビル「n_space」
期間 2019年10月3日~13日
営業時間 11:00~18:30
参照元:日清チキンラーメン
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24