「助けてドラ〇もん~~!!」と叫びたくなる瞬間が、人生には少なからずある。特に料理中なんて、ドラ〇もんの道具を借りたくなることがしばしば。そこで今回は「四次元ポケットから出て来たのかな?」と錯覚するほどに便利な道具を紹介したいと思う。

その名も「ピチット~!」。ピチットとは、素材の美味しさをアップさせる不思議な調理シート。そんなうまい話があるかいっと思うかもしれないが、本当なのだから仕方がない。要するに脱水シートのことであるが、一夜干しから燻製まで幅広く使える、ちょっとほかにはない優れものなのだ。

・余分な水分を吸って旨味だけ残すシート

なんのことか、イマイチよくわからない人も多いだろう。そこでまずピチットについて、公式ページをのぞいたところ……

「目に見えない穴の開いた2枚の特殊な食品用半透膜フィルムと、その間にはさまれた高い浸透圧を持つ食品の水あめ成分、吸収した水分を保持する海草成分(糊料)の働きによる浸透圧パワー。

この浸透圧が、「ピチット」に包まれた魚介類や肉類などに含まれる余分な水分や、水よりも分子が小さいアンモニアやトリメチルアミンなどの生臭み成分は取り除き、分子が大きい旨み成分は素材の中に閉じ込め、ギュッと凝縮させる」

──とある。つまりは、お魚や生肉などの食材から余分な水分を吸って旨味を残すシートなのだ。2019年9月2日に一般家庭向けに『カシニーナ ピチット』という商品が発売されたが、それまではあまり一般向けではなかったようである。

“がまかつ” のうろこ取りを記者に教えてくれた釣り人が、ピチットも併せて紹介してくれ、はじめてその存在を知った次第。釣り人の間ではメジャーな商品なのだろうか。実際に使ってみると、それはそれは便利。魚や肉はもちろん、野菜などにも使えるぞ。

・適した食材を見極めるべし! オススメは魚や豆腐

とは言え、なんでもかんでもピチットで包めば美味しくなるという訳ではなく、向く食材と向かない食材がある。詳しくは公式サイトで確認するほか、使用する中で感覚をつかんでほしい。特に臭みが気になる食材や、冷凍していた食材、水分が多いモノに適しているとのことだ。

記者が何度か使ってみた感じでは生魚、そして牛肉や生野菜、豆腐あたりと相性が良いようだった。魚や肉は生臭さがとれ、野菜はしっかりと水切りができる。豆腐は全く型崩れしなくなるので、麻婆豆腐を作る場合などに良いのではないだろうか。

今までキッチンペーパーや水切り器を使っていたところを、ピチットに切り替えることで日ごろの食卓が格段に変化したことは言うまでもない。こんな便利な商品があろうとは、正直もっと早くに出会いたかった……。一度手にすれば、二度とピチットのない環境には戻れないこと必至である。

参考リンク:オカモト株式会社 ピチット
Report:K.Masami
Photo:Rocketnews24.

▼水分をグングン吸収してくれるシート「ピチット」

▼形状としてはラップと似ている

▼シートの中に封じ込められた成分が臭みや水分を吸収してくれるようだ

▼丸ごと魚を捌くときなんて、ピチットがあればかなり助かる

▼こんなにもたくさんの水分を吸収してくれる

▼包んだ後の魚はハリが違う気がする……! 

▼豆腐に至っては全く型崩れしなくなるぞ

▼ひときれ411円の牛肉もこの通り~

▼美味しいシャリアピンステーキになりました