私(佐藤)の映画『マトリックス』に対する憧れは尽きることを知らない。4作目の制作が発表されてから後は、iPhoneを並べてバレットタイムの撮影に挑戦する日々が続いている。
何度も撮影に挑戦していると、段々上手に撮るコツがわかってくるものだ。バレットタイム撮影に適しているモノが、意外にも私の近くにあることに気付いた。それはポールダンスである。iPhone5台を並べて撮影に挑んだところ、思った以上に上手く撮ることができたぞ!
・バレットタイムに向いている動き
これまでに何度か説明をしているが、改めてバレットタイムについて触れておくと、これは複数台のカメラを並べて1つのアクションを同時に撮影する手法を指す。これまでの挑戦で、撮影には被写体との距離・角度を整え、さらにカメラ性能を出来るだけ統一した方が良いことがわかっている。
さらに被写体の動きも、出来栄えに影響を与えることが見えてきた。ただジッとしているよりも、多少は動いた方がいい。ただし直線的な動きよりも旋回する動きの方が、見映えがする。さらに回転と同時に上下の動きを加えるとなお良い。
これら動きに対する考察を考えると、ポールダンスはバレットタイム撮影に持ってこいであることが、今さら分かった! 2年半も練習を続けているのに、なぜ気づかなかったんだ、俺!
・スペシャルサンクス
ということで早速練習スタジオにiPhone6台を持ち込んで、撮影に挑戦。ポールを中心に、5台を弧を描くように並べて、1台を予備用に設置。
これで準備完了だ。あとはブンブン回りまくるだけ。できるだけ脚を振り回してまわるとなお良しである。
……おっと、とっても大事なことを1つ忘れていた。
バレットタイムの挑戦、私が1人でやっているように見えるかもしれないが、1人では到底できない。動画の編集は全部、編集部のGO羽鳥に任せている。彼なくして、この挑戦はあり得ないので、この場を借りて謝意を伝えたい。ありがとう、GO!
・いざ、撮影!!
いよいよ本番だ。両手でポールに飛びつき、その勢いのまま両脚を前に放り出して、後ろ手にポールを取ってさらに反転する様子を撮ろうと思う。文字にすると何がなんだかわからないと思うが、とにかくそういう撮影に挑戦だ。
行くぞ! まずはポールに飛びつく!
身体を反らせたまま、遠心力に乗ってカメラのある方向へ。身体が前に流れるのを抑える。
ここで脚を前方に放り出す! ヨシ、いいぞ。迫力のある画が撮れているはずだ。
このまま後ろ手にポールを取って、再び身体を反転して元に戻るんだ。
ここでポールに手をーーーッ!!
あら……、脚を振り過ぎてポールに手が届かんかった……。マジかよ……。
ゴン! と軽く後頭部をポールに打った後に、無事正位置に戻ることができた。
事実上失敗の演技なのだが、バレットタイム編集で見てみると、不思議なことにカッコよくなってるやないかい!!
今回の挑戦で、さらに新しい課題が見つかったので、今後も改良して挑戦を続けたいと思う。マトリックス検証は、まだまだ続くぞ~!!
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
Screenshot:iOS「再現CGメーカー」