みなさん、馬肉はお好きだろうか? 私(あひるねこ)はまあ、普通に好きである。と言っても、居酒屋の馬刺しくらいしか食べたことはないのだけど。今日はそんな私が、会員制の馬肉専門店に行った時のお話をしようと思う。いやぁ、いま思い返しても、めっちゃヤバかった。

東京・広尾にある「ローストホース」は、アンジャッシュの渡部さんのブログに出てくるような、食通たちが集う名店中の名店だ。今回、会員の知人にお誘いいただき、運良く初体験する機会に恵まれたのである。書きたいことは尽きないのだが、マジで何ていうか……とんでもなくヤバイ店だったぞ。

・会員制の馬肉専門店

「ローストホース」は店舗の住所が非公開となっている。そのため、ここで書けるのは最寄りが東京の広尾駅ということだけだ。そこから〇〇して××すると、何やら怪しげなドアの前に辿り着く。当然、看板などはない。まさに秘密基地である。

店内には長~いテーブルが置いてあり、客は相席する感じでグループごとにそこに座っていく。敵組織の幹部の会合のようと言えば分かりやすいだろう。料理は8000円のコースのみで、飲み放題を付けると1万円だ。さあ、これからめくるめく馬肉の祭典が幕を開けるぞ。

・宴の始まり

トマトとスイカのガスパチョという信じがたいほどにオシャレな皿から始まった奇跡のフルコースは、初っ端に登場した馬肉の握りでいきなりのクライマックスを迎えることになる。口に含むと……。

な、何なのだこれは……。馬肉についての知識がほぼ皆無のため詳しいことはよく分からないが、こんなモノを最初から出されてしまうと、このさき私の体がバラバラになるであろうことは間違いなかった。え、助走とかないんすか?

・基本ヤバイ

そこからはずっとローストホースのターン。ロースやらカイノミやらフタエゴやら、必殺の一撃みたいな肉が次々とテーブルに運ばれる。特にカイノミのおいしさは筆舌に尽くしがたく、スマホに残したメモを見返すとそこには「カイノミ ヤバイ」とだけ書いてあったぞ。うん、たしかにあれはヤバかったな。

そして、カイノミを上回るほど衝撃だったのが馬肉のユッケだ。これには触れておかねばなるまい。さすがにユッケくらい食べたことありますよ、と思ったのも束の間。むむ! 運ばれた皿には、何やら黄色いソース的なものがかかっている。

なんでもこれ、卵のエスプーマだそうだ。エ、エスプーマだと? なんちゅうオシャレなもんを出してくるんや。だが、これを馬肉によく絡めて口に運ぶと……アカーーーン! 自分史上最強のユッケ決まった!! 肉も絶品だけど、このエスプーマァァァァアアア! 同じのあと5皿くれェェェェェエエエ!!

・依然としてヤバイ

そこに畳みかけるように登場したのは、なんとタテガミの軍艦である。タテガミの軍艦ッッ! イカ2貫©千鳥みたいな言い方をしてしまったが、実は私、タテガミはそこまでだったりする。なんか脂っぽいじゃないですか、タテガミって。と思いきや……。


口の中で超とろけるやんコレ。

そのとろけ具合や脂の旨みに、思わず目頭を押さえて悶絶してしまったのは致し方なし。さて、そろそろ宣言通り体がバラバラになりかけているが、ローストホースのヤバさはエリンギや玉ネギのような野菜に至るまで徹底されているためまったく気を抜けない。

しまいには馬肉の塊を目の前でカットし、すりおろしたワサビをつけて食べろなどと無慈悲なこと言い出す始末である。隣に座っている知人は『美味しんぼ』の山岡みたいなコメントを繰り出しているが、私はというと「この馬ウマい」をひたすら連呼していた。偽りなしの、心からの感想だ。

・ヤバかった

何から何まで最強だったローストホース。まさに全編がクライマックスと言うべき至福の時間であった。序盤ですでに語彙が根こそぎ消失したため、ウマいとしか書けないのが心残りと言えば心残りだが、ネットで検索するとグルメな方々のブログ記事がたくさん出てくるので、詳細についてはそちらを参照していただきたい。

・また行きたい

会員制かつ、予約が非常に取りづらいと言われるローストホースを体験できたのは本当に幸運だった。もし周りに会員の方がいる場合、土下座をした後に靴を舐めるのはもちろん、生涯の忠誠を誓うなどして連れて行ってくれるよう頼み込むことをオススメするぞ! あ~、ヤバかった。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 ローストホース
住所 非公開

Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.

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