歳を重ねたら、経験と知識が身に着き、賢くなると思っていた。ところが、歳をとると自分なりに培った常識が通用しなくなり、どんどん自分が古くなっていくだけだと、今頃気が付いた。物事を決めつけることなく、努めて学習しないと、マジで古びたおっさんになってしまう。
そう思い、近頃の若者のトレンドについて調べたところ、1つのアプリが女子高生の間で支持を得ているとわかった。そのアプリとは、位置情報を共有する「Zenly(ゼンリー)」である。
位置情報共有って怖くないの? とりあえず、インストールしてみた。
・「今どこ?」がなくなる
このアプリは友人間、もしくはIDを知っている同士で位置情報をたしかめることができるサービスである。待ち合わせ場所で出会うことができなかったり、相手の都合を尋ねるために「今どこ?」と聞くことが日常的にあるはず。このアプリで情報を共有していれば、そのひと手間を省くことができる。
待ち合わせの場合は、相手のアイコンが表示されている場所に行けば良いし、相手の居場所が分かっていれば「今どこ?」と聞く必要もない。SNS全盛の現在において、このアプリは新しいコミュニケーションの形を示している。
・13歳未満は利用不可
さて、実際にスマホにインストールしてみよう。今回はiOSでその説明を行う。
インストールして起動すると、「プライバシーポリシー」「利用規約」への承諾を求められる。それらの内容を必ず確認しよう。
とくにサービスの利用対象に関して、13歳未満は利用できないので、家族間で利用する際には注意して欲しい。
・個人情報を登録
ユーザー登録をするにあたって、最初に入力するのは名前。次に生年月日、電話番号と個人情報を登録する。
2段階認証用のコードが入力した電話番堂にSMSで送信されるので、SMS受信可能な番号を入れよう。
次に位置情報の利用について。このアプリは位置情報の使用を「常に許可」しないと利用できない。
使用していないと、「あなたの位置情報がオフになっています」と表示され、一切の機能を使用できない。位置情報については「常に許可」以外の選択肢はない。
そして、「友達の追加」。友達の追加は、端末の連絡先の情報をしようしたり、LINEなどのアプリの連絡先によって行うことができる。
が! 私は友達に承諾を得ることなく、位置情報を共有するのは気が退けるので、画面下の「後で考える」を選択した。
「通知」については、これに限らず、すべてのアプリで通知を受け取っていないので、画面上の「いいえ結構です」を選んでいる。
・通知オンを求めてくる
ここまで来て、ようやくマップが表示される。画面上中央に表示されている青いマーカーが自分の位置だ。画面下左側にはメッセージ機能を示す吹き出しマーク。右側には、アカウント情報を示す人型マークが表示されている。
ここで次に行こうとしたら、ポップアップで「あの…設定が完了したらお知らせしてもいい?」と、割と控えめな文章で通知のオンを催促してきたが、答えはNOだ。通知はいらん!
・IDを決める
人型マークのアカウントを開くと、現在のアカウントの状況を確認できる。登録した名前の横のナスビはデフォルトのアイコンだ。好きな画像に変更することが可能である。ZenlyのIDは決まっていないので、最初に設定すると良いだろう。なお、画面中央の閲覧数機能に関しては、友達が3人以上にならないと使用できない。
IDはアルファベットで登録する。他のユーザーが使用していない限り、好きな文字列を使用できる。
IDは、Instagram・LINE・Messanger(Facebook)・Twitter・Snapchatなど他のアプリで共有することが可能だ。また、Zenlyで設定した親しい友達にだけ共有することもできる。
メッセージは友達がいると表示されるらしいのだが、あいにく私には1人も友達がいない……。なお、グループを作ってメッセージを共有することもできるらしい。
・ある問題発覚!
さて、ここまで準備できたところで、ある問題に気がついた。それは……。
……位置情報を共有する相手がいない……
TwitterにIDを投稿すれば、誰かリアクションをしてくれるのかと思ったら、私のフォロワーはピクリとも反応しない。全員無反応。「位置情報さらすの怖え!」とかいう前に、怖がる相手さえいないのである。
仕方がないから、当編集部のメンバーとアプリを使ってみようと思ったのだが、よく考えたら、編集部のメンバーの位置情報は……。
全員、ココ!!!!
スマホアプリで確認するまでもなく、見える範囲にいる……。
という訳で、私のZenlyの世界には
……私だけである……
誰かーーー!
誰かいませんかーーーーーッ!!!!
お・わ・り
参照元:Zenly(iOS、Google Play)
Report:佐藤英典
Screenshot:iOS「Zenly」