私(佐藤)のような凡人でそこらへんにいるありふれたオッサンには、賢い人の考えることがよくわからない。いわゆる「天才」と呼ばれる人たちは、発想の根本から違う。
天才の発想力がいかに凡人とかけ離れているか、そのことを最近思い知ることになった。こんな私の身近にも天才がいる。『頭の体操クイズ』の出題をしてくれていた高橋晋平氏だ。
彼は最近、あの液状のり「アラビックヤマト」をおもちゃにしてしまったのである。のりをおもちゃってどういうことなんだ~ッ!! ワシにはさっぱりわからん!
・「∞プチプチ」の開発者
改めて高橋氏について紹介しよう。彼は、もともとバンダイでおもちゃやゲームの開発を行っていた。爆発的にヒットした感触おもちゃ「∞(むげん)プチプチ」(第1回日本おもちゃ大賞受賞)や「∞エダマメ」を企画開発した人物である。
バンダイに在籍した10年間で50点以上のおもちゃの企画開発に携わり、2014年より自らの会社「株式会社ウサギ」の代表取締役として、おもちゃ・ゲームの開発だけでなく、クイズの出題や書籍の執筆、講演活動なども行っている。アイディアで生きる男といっても過言ではないだろう。
・のりだけどのりではない!
さて、そんな高橋氏が新しい感触おもちゃを開発した。それが今回紹介する「気泡割り専用 アラビックヤマト」である。一見通常ののりだ。誰もが慣れ親しんだ、あのヤマトののりである。
ところが! これにはヒミツがある。
それはのりであってのりであらず! これは開封して使わない。キャップは開けないし、中ブタは絶対にとってはいけない! なぜなら、のりを使うのではなく、のりと一緒に閉じ込められている気泡で遊ぶおもちゃである。
・遊び方
ではどうやって遊ぶか? 遊び方はカンタンだ。ボトルをクルクル回して、気泡を2つに割る。それだけである!
やり方を説明しよう。まずはボトル上部(キャップ側)に気泡が集まっているのを確認しよう。そのうえで、ボトルをゆっくりと逆さにしていく。
そして気泡が上(ボトル底部)にあがり切る前に、すばやくボトルを回す!
タイミングが良ければ、気泡が2つに割れるはずだ。
一言でいうとこれだけの遊びである……。
おそらく多くの人がこう思ったはずだ。
「これだけ?」
そうです、これだけです!! だがしかし侮るなかれッ! これ1度やると、ハマる! かなりハマる!! うまく気泡を半割りにできると結構テンションがあがる!
・天才の発想は……
こんな単純がおもちゃにも、一応ルールがある。ルールというか目標みたいなものだが、ボトルの横に目盛りがあり、その真ん中に気泡の線が来ると、ちょうど気泡の体積が真っ2つなのだとか。
ちなみにこのおもちゃの開発はヤマト株式会社の全面協力を得て、実現したのだとか。開発には結構苦労したようなので、その開発秘話をクラウドファンディングサイトで読んで頂きたい。
それにしても、どうしてこれを商品化しようと思ったのか……。それを思いつくから天才なのか。超スーパー凡人の私には、全然思いつかない。思いつく訳がない発想である。
参照元:クラウドファンディング「きびだんご」、株式会社ウサギ
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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