これが世界か……。私(中澤)がそんな気分になったのは、SF映画『アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲』の予告を見た時のこと。
ネットですでに話題を呼んでいるこの映画は、ファンからカンパが1.5億円集まり製作された「空前絶後のSFアクション」とのこと。その内容はヒトラーが恐竜に乗って攻めてくるというものだ。繰り返す。ヒトラーが恐竜に乗って攻めてくるもの。ヒトラーの使い方が雑ゥッ!
・1作目の30年後の世界
ヒトラーの映画は数あれど、こんなに雑に使われているのを見たことがない。本作は第2作目にあたるのだが、第1作目『アイアン・スカイ』は、月面基地を秘密裏に建造していたナチスの地球侵略を阻止する話。やっぱり雑ゥッ!!
『アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲』はそんな前作の30年後の世界。まさかの続編だ。ストーリーは以下の通りとなっている。
「時は西暦2047年、月の裏に潜んでいたナチスの侵略から30年。生き残った人類は荒廃した地球を捨て月に移住していたが、月面基地はエネルギーが枯渇し今にも滅亡の危機を迎えていた。
人類を救うため、「私たちが行かなければ!」と主人公のオビは個性溢れる仲間たちを連れて勢いよく宇宙へ飛び出す! 人類を救済できる新たなエネルギーを探すため、地球の深部にある前人未到の<ロスト・ワールド>へ!!
だが、そこはとんでもないヤツらが支配する世界だった──」
──お察しの通り、とんでもないヤツらとはヒトラー率いる軍団なわけだが、実はそれはナチスと恐竜だけではない。本作でヒトラーが率いるのは……
ビンラディン!
サッチャー!
チンギス・ハーン!
ローマ法王!
そして……
スティーブ・ジョブズ!!!
──人選が半端なさすぎる。むしろこれ考えたヤツがとんでもねェよ! なお、本作はフィンランド・ドイツ・ベルギーの合作だ。この予告にネットでは以下の声が上がっている。
「メンバーでもう笑える」
「全方位に喧嘩を売ってなおかつCGのクオリティがB級映画の域を超えてる」
「こんなん面白いに決まってますやん!」
「これ怒られない?」
「正直期待してる」
「まさか予告で腹筋崩壊するとは…」
「もう滅茶苦茶だ!」
「もうこの人選と設定考えた人、キチ通り越して天才だわ!」
「ツッコミ追いつかねー」
「どう見てもB級なのにクソ面白そう」
──ネット激震。内容はどう考えてもB級映画なのに、クオリティーがスターウォーズレベルなところも非常に香ばしい。
なお、本作は2019年7月12日(金)、TOHOシネマズ 日比谷ほかで全国公開だ。ツッコミを置いてけぼりにするこのスピード感。ぜひ、スクリーンで味わってみたい。
参照元:YouTube
執筆:中澤星児
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▼人選がとんでもない