ふんわり香ばしいパン。焼きたてパンの香りだけでご飯3杯いける。それほどに、私(中澤)はパンが好きである。パン屋の子供に生まれたい人生だった。

そんな私はよくパンを食べるわけだが、ある場所で食べるパンが例外なく激ウマであることに気づいた。私が考える宇宙一ウマイパンが食べられる場所……それは結婚式である

・場所が違ってもウマイ

2019年で37才になる私。これまで4~5回友達の結婚式に出席しているが、すべからく出てくるパンが激ウマなのだ。ふわっふわで香ばしいそのウマさは何度出席しても新鮮な感動に包まれる。場所が違うにもかかわらず、ハズレが一切ない。

・おかわりし放題

しかも、結婚式のパンはおかわりし放題。よって、私は毎回4個くらい食べてしまう。なんならつけ添えのマーガリンをおかわりすることさえある。だが、なぜにこれほどウマイのか?

・ウマさのワケ

確かに焼きたて。確かにふわふわ。とは言え、このレベルのパン屋はきっと無数にあることだろう。それこそホテルなどでも同レベルのパンを食べられるはずだ。では、結婚式で出てくるパンのこの胸の奥に響くようなウマさは一体何なのか?

それはおそらく、結婚式の空気感が大きいような気がする。人間はイメージの生き物だ。誰もが祝福する中で、昼間から酒を飲みパンが食える。これほどの調味料が他にあるだろうか

「涙とともにパンを食べたものでなければ、人生の味は分からない」とゲーテは言ったが、世の中には2種類の涙がある。辛い涙と嬉しい涙だ。人生の味……それが結婚式のパンにはあるのである。

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.