「不老不死」は人類の夢だ。不死はムリでも、せめて “老い” には抗いたい。できるだけ、老化を遅くするために、ささやかな抵抗をしてみたいと思うものだ。現在45歳、四捨五入して50歳の私(佐藤)は、日々ポールダンスの練習で身体を鍛えると共に、最近は日焼けサロンに行って、若作りに励んでいる。

だが! 身体よりも私のジジイ感を増長しているものがある。それは毛髪、白髪だ。「白髪が出て来た」なんて生易しい表現では済まされないほど、毛が白い! そこで休みの間にこっそりメンズビゲンで白髪染めをして、会社に行ってみたところ……。

・人生初の「メンズビゲン」

明らかに真っ黒に染めるのは、なんだかみっともないと思っている。白髪は色が入りにくいうえに馴染み難く、真っ黒に染めると、人工の毛髪のように見えてしまうからだ。そこで挑戦したのが、メンズビゲンの「グレーヘア」(ナチュラルグレー)だ。


この商品のキャッチコピーが素晴らしい。

「多めの白髪に。あえて真っ黒に染めない」


いいねえ! よくわかってる。そうなんだよ、突然真っ黒になったら、すごく変な感じがする。周りも何だか変に気をつかったりするから、理想を言えば段階的に黒くしたい。いや、白くなければグレーでいいのだ。ということでこれで白髪染めに挑戦することにした。


・割と忙しい

ボトルはワンプッシュで1液と2液が同時に出てくる代物だ。専用のブラシに塗布して、髪にムラなく馴染ませるだけ。あらかじめパッチテストを行ったところ、問題なかったので使用することにした。


使用するにあたっての注意点は、とにかく手早く済ませることだ。明るいグレーに仕上げたければ、あまり時間を置かずに洗い流さなければいけないという。塗布に7分、放置に5分で済ませないといけないらしい。めっちゃ忙しいやん! 髪にムラなく塗るだけで、どれくらい時間がかかるかわからないというのに……。


・いっそ真っ白の方が

毛染め液を塗る前の私の髪は、非常に中途半端な白髪だ。


前頭部を中心に4割程度の毛髪が白い。これならいっそ、全部白の方がいいと思うくらいだ。


・12分をややオーバーした

普段あまり毛染めとかしない。というか45年の人生を振り返っても、自分で毛染めをしたのは、5回あるかないかくらい。7分以内の塗布を完了するのはかなり難しかった。実際1~2分オーバーしたのではないだろうか。


結局、所要時間12分ですべての行程を終えることが出来たかどうかわからないが、とにかく洗い流して一晩が経過。結構しっかりと染まっている。


上から見ると、かなり染まっていることがわかる。


・会社に行ってみると……

これは会社に行ったら、「あれ? なんか若くなった?」って言われるに違いない。そうしたら、こう返そう。


「わかる? ちょっと若返りの薬飲んだんだよ。な~んちゃって!」


ひと昔前のおっさんギャグをかましてやる気満々で出社したところ……。



おい。


誰も何も言わないんだが……。


この日、誰ひとり、私が白髪染めをしたことに気付く者はいなかった……。


おわり

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24