これは伝説になる──。そう確信できる漫画に、この先一体どれだけ巡り合えるだろうか? 一つ言えるのは、それが簡単なことではないということだ。しかし、あえて私(あひるねこ)は断言したい。この漫画は伝説になる……と。

少年ジャンプの漫画誌アプリ「少年ジャンプ+」で連載されている『ナノハザード』。この作品は本日2019年2月26日をもって完結したのだが、その最終話があまりにも超展開すぎるとネットで話題になっている。そこで実際に読んでみたところ、その圧倒的なスピード感に目が釘付けになってしまった。

・話題の最終話

本日公開された第26話が最終話となった『ナノハザード』。始めに断っておきたいのだが、私(あひるねこ)はこの作品の連載を追っていなかった。つまり、ほぼ初見だ。本来ならば、最終話だけを読んでも何が何だかサッパリ分からないだろう。

にもかかわらず、私にとってこの26話は衝撃ですらあった。もちろん突飛な結末を迎えた作品は世の中にたくさんある。しかし、この『ナノハザード』の最終話は、スピード感が他とは比べ物にならないのだ。

ここからの内容はネタバレを多分に含むため、まだ作品を読んでいない人は十分に注意をしていただきたい。











・衝撃の超展開

よろしいか? では始めよう。第26話『災害(ハザード)の終わり』は、アダムとイブの話から始まる。実に最終回らしい導入だ。ページをめくると、主人公らしき男性が怒りの形相で「女王と前園……お前らだけはコ・ロ・ス……」と叫ぶ。

どうやら男性は円城という名前らしい。そして円城と相対する男女が、それぞれ女王と前園なのだろう。この二人は円城の敵だと思われる。というか、きっとこれが最終決戦だ。この二人がラスボス的存在なのだ。

円城は何らかの薬の影響で異形の姿となっており、前園も同様、体を変化させようと自らにナノロボを注入する。そうはさせぬと攻撃を仕掛けようとする円城。いよいよラストバトルが始まるのだ……。円城は、爪状に変化させた拳を前園に突き立てた。すると次の瞬間……!


「ボン ボン ボン」


…………。


……………………え?


……なんか、1ページの中で円城と前園と女王が全員死んだんだが。そう、円城の爪は前園の体を貫き、その後ろに立っていた女王の頭にまで突き刺さった。そしてその後、どういうわけか全員の頭が吹っ飛んだのである。

作中の説明によるとそれぞれの死には理由があるようだが、まさか最終決戦が1コマで終わるとは思わなかったぞ。しかし、本当にスゴイのはここからだ。3人の死によってナノロボが世界中に拡散し、次のページではなんと人類が滅亡したのである。

同時に、それが46億年前の話であることが明らかになり、さらに同じページ内で約400万年前に場面は移る。たった4コマとは思えないほど複雑な時系列である。誰もいない地球の上で、円城&ヒロインと思われる女性が誕生。そして……。


「ご愛読ありがとうございました」


──終了である。『ナノハザード』、堂々完結である。私が圧倒的なスピード感と書いたワケがお分かりいただけたのではないか。なんというか、ヤバイものを読んでしまった。そう、私は神話を見たのだ。

・伝説誕生

最終話だけを読んだ私がここまで衝撃を受けているのだから、1話から追ってきた人たちの心情は計り知れないものがある。さっそく私も最初から読み直してみようと思う。『ナノハザード』……きっとこの作品は伝説になるだろう。

参照元:少年ジャンプ+
執筆:あひるねこ