「松鍋シリーズ第4弾 四川風麻婆鍋膳」。そのポスターを私が目にしたのは、つい昨日のこと。それまで知らなかったのだが、どうやら松屋がまた新しい鍋を出したらしい。1発目は牛鍋膳で2発目は豆腐キムチチゲ鍋膳、3発目のチーズタッカルビ鍋定食ときて、4発目は麻婆か。
「鍋を出すたびに、徐々に牛丼チェーンらしさから離れていくな」なんて思いながらも店に入ってみたら……「このバランス感覚、さすが松屋」って気持ちで店を出ることになった。もちろん、体ポカポカで。
ポカポカになるのは当然だ。鍋なのだから。しかも四川風。松屋の『四川風麻婆鍋膳』は「餃子の王将」の麻婆豆腐レベルの辛さ……つまりそんなに辛くないが、それでも四川風の鍋だから体が暖まるに決まっている。
しかも若干トロミがついていて ほんのりと “あんかけ” 風になっているから、松屋が今まで出してきた鍋の中でもっとも暖まる鍋と言って差し支えないだろう。
こういう商品を、クソ寒くなるこれからの時期にもってきた松屋の計算、さすがである。最初は「どんだけ小出しで鍋リリースすんねん」と思っていたが、食べてポカポカになると納得してしまった。
そしてタイミング的には小出しでありながら、具材はまったく小出しじゃない。豆腐とナスが両方入っているという、麻婆豆腐と麻婆茄子のオールインワン仕様。なおかつ、ひき肉もたっぷり。ご飯をおかわりせずに済ますのが難しい商品である。
また、『四川風麻婆鍋膳』はニンンクが使われているとのことだが、実際に食べてみるとそこまでニンニク臭さを感じなかった。このへんのバランス感覚もさすがである。
さらに、第3弾でチーズタッカルビという女性ウケする商品を出しておきながら、第4弾では男性ウケしそうながメニューに切り替えてくるあたりもさすがである。
もう1つ言うならば、ニンニクを使用した『四川風麻婆鍋膳』でチーズトッピング(プラス150円)をオススメしている点もさすが。「男子よ、集まれ」って顔しながら、女性もバリバリターゲットにしている。なんという抜かりなさだろうか。
以上の点を考えると、『四川風麻婆鍋膳』は松屋にとって4発目の鍋というだけでなく、松屋鍋メニューの中の4番バッターと言ってもいいかもしれない。こうなったら5番バッターも……出てくるのかどうかは分からないが、期待して待ちたい。
参考リンク:松屋「四川風麻婆鍋膳新発売!」
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
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▼具材ゴロゴロ。豆腐とナス、にんにくの芽にひき肉などが入っていた。なお、単品だと税込500円で、みそ汁&ライスがついたら税込590円