まず最初に言っておきたいのは、吉野家・松屋・やよい軒のチゲ系鍋は3種ともに “日本人の舌に合わせた辛い系料理のド真ん中” だということ。つまり、バリバリ辛いわけではない……と思う。餃子の王将の「激辛設定麻婆豆腐」を楽しめる人であれば十分に耐えられるレベルの辛さだ。

ただし、「王将の麻婆豆腐はノーマルじゃないと絶対に無理!」という人にとっては「からっ! からっ!」と叫びながら食べることになるかもしれない。一方で、「王将の麻婆豆腐ぬるすぎ。中華街の麻婆豆腐の中で一番本場仕様のヤツじゃないと辛い料理を食った気がしない」というようなガチ派にとっては多少物足りない可能性もある。

……こんなことを言っても王将に馴染みのない人にとってはよく分からないだろうから、3つそれぞれの違いを説明していこう

まず、吉野家の『牛チゲ鍋膳』は野菜の量も種類も多い。しかも、3つの中ではこれだけ牛がドーンとのっている。辛さは3つの中でもっともマイルド。全然辛くない。並は690円。


松屋の『豆腐キムチチゲ鍋御膳』は吉野家よりやや辛く、ノーマルのセットなら価格は590円。でもって、野菜が少ない代わりになぜか豆腐がめっちゃ多い。詳しくは、以前の記事を参照してくれ。


で、やよい軒の『チゲ定食』は松屋と同じレベルで辛い気がするが、コクが強い分、辛さも心地いい。味は3つの中で1番。ただし値段は1番高く、890円。


──簡単に言うと、こんなところだろうか。あとは「お好みと懐事情に合わせて好きなものを」ということに尽きるのだが、1つだけ注意点をお伝えするならば……「やよい軒のごはん食べ放題に気をつけろ」ってことだ。

・ごはん食べ放題はトラップにも

前回の記事では、無限のコスパを生み出していると絶賛した「ごはん食べ放題」だが、ちょっと厄介な存在でもあるのだ。特に、初めてやよい軒のチゲ鍋を食べる人にとっては。というのも……

たとえば、あなたがチゲ鍋とチヂミで限界までご飯を詰め込んでしまったとしよう。何杯もおかわりし、鍋の具もぜんぶ食べきった後に「このダシにご飯をドボンしたら最高なんじゃないの? だって、他の牛丼チェーンとはコクが全然違うやん!」と気づいたら……それは悲劇である。

早い話が、「ご飯ドボンを計算せずに、つい食べすぎてしまった」っていう後悔をしかねないから気をつけてくれってことだ。以上、自分の経験を踏まえて、忠告しておく。

Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

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▼吉野家の『牛チゲ鍋膳』。白菜、ネギ、三つ葉、ニンジン……と野菜たっぷりでうどんも入っている

▼松屋の『豆腐キムチチゲ鍋御膳』。価格は590円と3つの中で1番安い

▼食べながら「商品名の通り、豆腐多いな〜」と思うのは私だけではないはず

▼やよい軒の『チゲ定食』。価格は890円ながら、個人的には一番ウマい

▼チヂミまで付いてくるのがうれしい!