どうもみなさん、こんにちは、こんばんは。ロケットニュース24のP.K.サンジュンです。偶然にも本日2019年1月10日、41歳になりました。在日韓国人として生を受けて41年間を振り返ると……。うーん、うーん、やっぱり今が一番悩ましい時期かもしれません。
何が悩ましいかというと、こじれにこじれた日韓関係のことです。というか、私が悩んでも仕方ないことですし、すべては愚かなあの国のせいなんですが、韓国「文在寅(ムン ジェイン)」大統領の発言を聞いて「あ、そろそろ帰化しなきゃヤバいかもな」と率直に思いました。
・文在寅大統領の発言
徴用工問題やレーダー照射問題など、個々の件に関する個人的な感想は説明が長くなるので置いておきましょう。一言だけ言うなら「日本相手なら何をしてもイイと思ってる韓国政府が悪い」といったところでしょうか。まあ、文在寅大統領は元々そっち系の人ですし。ようやく正体を現したか、と言った感じです。
本日1月10日、その文在寅大統領が年頭会見で日韓関係について言及したそうです。AFP通信によれば「日本政府はもっと謙虚な態度を取るべきだ」「日本の政治家は問題を政治化している」と発言したそうですが、これを聞いて怒りとか悲しみよりも、私は「そろそろ帰化しなきゃヤバいかもな」と思いました。
・帰化に乗り気ではなかった理由
これまでの41年間、国籍的に私はずっと韓国だったわけですが、帰化を真剣に考えたことはありません。すでに帰化している友人や親戚は多くおり、妹も帰化していますが、イマイチ私自身は帰化に乗り気ではなかったのです。
もちろん「韓国人としての誇り」なんて1グラムもないですし、これから先も私が生きていくのは日本と決まっています。もしかしたら外国で暮らす可能性もゼロではありませんが、少なくとも韓国ではありません。というか、韓国で一生はマジで無理です。
では、なぜこれまで私が帰化に乗り気でなかったのか? 馬鹿な人は「在日特権があるんだろ!」とか言ってきますが、少なくとも私自身が恩恵を受けたことはありません。私は韓国籍ですが、日本人と同じように日本に税金を納めているんですよ。もちろん割引きなどなく。
それはイイとして、ではなぜ私が帰化に乗り気でなかったのか? 上手く表現するのは難しいんですが、私の考え方というか、こわだりというか、ポリシーというか……。それに「帰化」が反していたんですね。
・私なりの考え
その考えとは「自然であるべきだ」ということ。これは帰化に特化した考えではなく、すべてにおいて「なるべくなら自然であった方がイイ」と私は思っているんですね。言い方を変えると「無理な力は加えない方がイイ」ということになります。
どういうことかというと、私は在日韓国人の両親から在日韓国人の子供として生まれました。これって不自然なことでしょうか? 男と女が愛し合って子供を成すことって、とても自然なことですよね。つまり私が生まれたことは国籍や土地うんぬんを超越した、ごく自然な流れだと思っているんです。
そしてたまたま在日韓国人だった──。両親が結婚した理由に「在日韓国人同士だったから」ということは確実にあるでしょうし、そうだとすれば私が在日韓国人として生まれてきたことも、そしてそれを受け入れることも自然なことだと思うのです。
私は在日韓国人として「日本で生まれてあげた」わけでもなく、在日韓国人として「日本で生まれさせてもらった」わけでもなく、ただ「日本で生まれた」のです。この感覚ってわかりますかね? 言葉にすると “自然” になってしまうんですが、説明がとても難しいです。
なので私は「在日韓国人として生まれたならば在日韓国人として生きる」ことが自然だと思い、今日まで帰化を真剣に考えたことはありませんでした。ただし──。
そこに来て冒頭の文在寅大統領の発言です。私は韓国がほとほとイヤになったとか(元々イヤになるほど好きという感情が無い)、そういうことではなく万が一「在日韓国人は全員韓国行きね」とか言われても困るので、帰化が頭によぎったのです。
・自然な感情が芽生えた
冷静に考えて、そこまでの事態になる確率は現段階でも何万分の1くらいでしょう。ただ、私は大陸の血が流れているせいなのか、日本人の多くがそう思っているように「明日も同じ日が来る」とは考えていません。「いざというときは必ず来るし、そのとき自分で自分と愛する人を守らなくてはいけない」と思いながら生きています。
先述のように、私が生きていくのは日本ですし、言葉もロクにできない韓国に放り出されても絶望しかありません。だったら「万が一に備え帰化すべきなのでは?」と、私の中のアラームが鳴ったのです。そしてこれは私にとって、自然な流れであり感情です。
日本籍を取得して、精神的に何が変わるのかはわかりません。名前はもちろん「朴(パク)」のままでしょう。客観的にみて日本の良いところも悪いところもわかっているつもりですし、なにより生まれ育った日本を愛していますが、それが日本人と同じなのかは不明です。だって、私は日本人ではありませんから。「日本人と同じだよ!」というのは違うと思うのです。
ニュースを聞いてバババッと書き始めたので まとまりはありませんが、偶然にも41歳の誕生日は私の中で特殊な感情が生まれた日となりました。ちょっと真剣に帰化と向き合ってみようと思います。
最後に一点。毎度のことながら、これは私個人の考えであり、サイトを代表するものでも、ましてや在日韓国人を代表するものでもありません。また何事も「最終的には個人の問題」だと考えているので、韓国を哀れだと思っても、そこに住む韓国人を憎んではいません。まあ、感謝もしていませんが。