日本の電気加熱式たばこでトップのシェアを誇るフィリップ・モリス・ジャパンのアイコス(IQOS)は、2018年10月23日に次期モデルを2つも発表した。以前の記事でお伝えした「アイコス3」と「アイコス3マルチ」だ。
新型デバイスは従来のモデルと比べて、どこがどう進化したのか? もしかして、従来のホルダや充電用のクレードルは使えるの? 気になって2つのモデルを確認してみたところ……、互換性はほぼゼロ。使えるのはアレだけだった……。
・アイコス3とアイコス3マルチ
10月23日に都内で行われた発表会で、報道陣には取材用の製品1セットずつが提供されている。それを持ち帰って、さっそく従来のアイコスと新アイコスを比べてみることにした。
アイコス3もマルチも箱の形状はまったく同じサイズだ。購入時に間違えないように注意しよう。
アイコス3の箱を開けると、箱の1段目にチャージャーとホルダー。
2段目にクリーニングツールとクリーニングスティック。
3段目には専用のACアダプターと、専用の充電ケーブルが入っている。
本体を除いて、マルチにも同じものが同梱されている。
・ランプとボタンは上部に
さて、従来製品と比較してみよう。ボタンやランプの類はチャージャー上部に集約されている。初回起動時は上部のボタンを4秒長押し。すると、バッテリー残量を示す横長のランプが点灯する。
ホルダーを挿入すると、横長ランプの隣にあるホルダーの充電を示すランプが点滅。充電が完了すると消灯する。
・クリーニングツールも進化
続いて掃除に関して。以前のクリーニングブラシはヒートブレードを破損する恐れがあり、実際に掃除中にブレードを折ってしまったという人もいるだろう。3・マルチはクリーニングツールが進化している。
ツールのキャップを外すと、中にはゴム板が入っている。
これをホルダーに突っ込んで、ブレード周りを掃除するのである。掃除し足りない部分は、クリーニングスティック(綿棒)で掃除して、キレイに仕上げる。
・フタのカバーを付け替えることができる
従来はフタが上部にあり、これがよく壊れてホルダーの充電が出来なくなることが頻繁に起きていた。
しかし今回のは側面に位置している。爪に依存しない開閉方法に変更することによって、壊れる可能性が格段に減少しているのだ。しかも、このフタのカバーは取り外すことができ、アクセサリーで色を楽しむことができる。
・新しいチャージャーに旧ホルダーは使えるのか?
ホルダーは従来品と同じように見えるのだが、実は微妙にサイズが異なる。
新しいチャージャーに2.4Plusのホルダーを入れようと思ったら……、入らない……。ホルダーの使いまわしはできないようだ。
同じように従来品の卓上ホルダー充電器に、3のホルダーを入れても充電できない……。
おまけに3はチャージャーの充電ケーブルが「USB Type C」に変更されている。
つまり、これまでのマイクロUSBケーブルは使えないのである。卓上充電クレードルも使えない……。
・結論
すべてが新しくなって、アイコスの弱点を補ってくれたのは良いのだが、ケーブルからクレードルなどそのほか買いそろえたものを、新しく買い替えなくてはならないという人もいるだろう。だが、安心して欲しい。使いまわしできるものもある。
それは……。
綿棒だ!!
いずれにしても、11月15日発売開始。事前予約は行っておらず、またアイコスストアに行列ができることが予想されるので、初日にどうしても欲しい! という人はそれなりの準備をした方が良さそうだ。早朝からの行列になれば、かなり冷え込むと思うので、寒さ対策は万全に。
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24