連日激戦の続く、夏の甲子園(全国高等学校野球選手権大会)。100回の記念大会ということもあって開幕前から高い関心を集めていた本大会も、いよいよ決勝戦だ。決勝に残った秋田県の金足農業高校と強豪・大阪桐蔭高校がどんな試合を繰り広げることになるのか、野球ファンはもとより日本中が注目している。
秋田勢として103年ぶり決勝進出した金足が、ひょっとしたら優勝するかも!? これは秋田料理を食うしかない! ということで、オッサンの私(佐藤)は人生初の「きりたんぽ」に挑戦したぞ!
・秋田のお店もテンションマックス
私が訪ねたのは、東京・品川にある「あきた美彩館」だ。秋田県のアンテナショップとして有名で、地元の味を東京にいながらにして味わうことができる。
店内には、金足の活躍を祝して、ディナータイムにドリンク1杯サービスするポスターが貼り出されている。やはり秋田にちなんだお店はテンションが高い。優勝したら、どんなサービスを提供してくれるのだろうか? 今から気になる。
・郷土料理が充実
メニューを見ると、秋田の郷土料理がズラリ。稲庭うどんに比内地鶏を使った丼、いぶりがっこなど、ここ1軒で秋田の味を堪能することができるだろう。もちろん、地酒の品ぞろえも豊富だ。
日替わりランチの存在を無視して、私が注文したのは、「あきた○(まる)ごと鍋御膳」(2060円)である。注文した理由は1つだ。きりたんぽを食べてみたかった! 金足が優勝するかもしれないというのに、きりたんぽの味を知らずに優勝のその瞬間を迎える訳にいかないッ!
え? 「外は暑いのに、なぜ鍋なんか食うんだ」って? 高校球児の熱戦を涼しい顔して見ている気はない! 彼らはこの猛暑のなかでも必死に頑張っているのに、冷たい稲庭うどんを食ってる場合か! ということで、アツアツの鍋御膳を食う以外の選択肢は浮かばなかった。
・冷たい稲庭うどん
鍋は固形燃料に着火して、ひと煮立ちしたら食べ頃とのこと。
煮立つのを待つ間に、まずはミニ稲庭うどん(冷)を頂く。平打ち麺はコシが強くて、つるりとした喉ごし。出汁はあっさりとしていて、いくらでも食べられそう。
・比内地鶏丼
続いてミニ比内地鶏丼。
しょうゆだれで炊いた鶏肉の下には鳥そぼろが隠れている。プリっとした鶏肉の歯ごたえはクセになる。噛めば噛むほど旨味が増して、無限にご飯を食えるのではないかと錯覚するウマさだ。
・そしてきりたんぽ鍋へ
そうこうしている間に、鍋が煮立った! おお~、これがきりたんぽ鍋か!!
あつい湯気とグラグラと沸くだし汁の様子を見ていると、冬に食ったらうまいんだろうな~、と思わざるを得ない! さて、これを器にとって早速いただくとする。
きりたんぽを一口食べたその瞬間、私の頭の中をビビビ! と電気のような衝撃が走った! こ、これは!?
米!
きりたんぽの原料は米だったのか! 知らなかった。はんぺんやさつまあげのような魚の練り物の仲間とばっかり思っていたが、きりたんぽはご飯から作るものであるらしい。食べてみて、そのことを改めて思い知らされた。
はは~ん、だから金足農業は強いのか。秋田の米の力が、彼らを強くしている。そうに違いない! ということで、高校球児の夏はまだ終わらない! 44歳オッサンの私の夏も、これからだ! どんな試合になるにしても、両校とも全力を出し切って、悔いのない試合をして欲しい!! がんばれ、球児たちッ!
・今回訪問した店舗の情報
店名 あきた美彩館
住所 東京都港区高輪4丁目10−8 ウィング高輪WEST-Ⅲ
営業時間 11:00 〜 23:00
定休日 なし(元旦のみ)
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24