最近はゴミ出し時の空き缶や瓶の分別が定着しつつあるが、徳島県上勝町ほど細かいゴミ分別を実行し、「ゴミを出さない町作り」を目指している場所は他にないのでは……と思う。
そんな、「ごみゼロ」をスローガンに掲げている上勝町が海外メディアで取り上げられたというので紹介したい。町民の体験談を耳にしたら、ゴミの分別や環境問題について大いに考えさせられるに違いない。
・ごみゼロ運動を実行する上勝町が海外で話題に!
上勝町を紹介した海外メディアは、世界中のユニークな人や場所を紹介するYouTubeのチャンネル「Great Big Story」だ。
その動画「Japan’s Town With No Waste」では、実際に製作スタッフが町を訪れて住民にインタビューを敢行。番組では、ごみゼロ運動の指揮を執る「NPO法人ゼロ・ウェイストアカデミー」の理事長・坂野晶さんがリサイクルについて説明している。
かつて町では自宅でゴミを燃やす人が多かったそうだが、二酸化炭素が排出され自然環境が侵されてしまうため、2003年に町をあげて「ごみゼロ」を宣言。全てのゴミをリサイクルするために、現在ではゴミを45種類に分別しているというから驚きである。
・ゴミの分別で変わってきた町民の意識
何をどう分別するか把握するだけでも大変そうだが、やはり実行するのは容易ではなかったようだ。
動画に登場する町民のなかには、「ゴミの分別を負担に感じたこともある」と胸の内を明かす人も。しかし、そう言っていた人もゴミの分別を実行することで「物を大切にしよう」という気持ちが芽生え、負担が増えた分だけ違う心の部分が豊かになったと感じるようになったのだとか。
そして、レストランのシェフは生ゴミをコンポストで堆肥にして農家に使ってもらい、その畑で育った野菜をレストランで使用するようになったことで、意識が変わったとコメントしている。
・海外ネットユーザーの反応は!?
では、上勝町のごみゼロ運動動画を見た海外ネットユーザーがどんな感想を抱いたか、いくつか以下に紹介しよう。
「この動画について学校の授業で議論した」
「誰もが見習わなければならない良い例だと思う」
「少しずつ始めれば、大きな動きになっていくと思う」
「どれほど人間が影響を及ぼせるかを学べる動画だ」
「夢のような町だわ。感動の一言!」
「アメリカでも実行するべきだ。ゴミの分別を仕事にすれば雇用も拡大して、環境も改善される」
「日本人は全てを極めている」
筆者も含め「ゴミの分別って面倒臭い~!」と思っていた人は、考えさせられる部分があったのではないだろうか。日本だけでなく、この動画を見た世界中の人々の意識が少しでも変われば素晴らしいと思う。
▼「ごみゼロ」運動を実行する上勝町が海外メディアで紹介される!