先日、任天堂が家庭用ゲーム機「Nintendo Switch」用ソフト『大乱闘スマッシュブラザーズ』の新作を発売すると発表し話題になった。“スマブラ” と呼ばれるこのシリーズは世界的に人気があり、その第1作目が発売されたのが1999年。ちょうど私(あひるねこ)が中学生の時である。
直撃世代かと思うだろうが、実を言うと私はスマブラをほとんどやったことがない。とは言え、周りでは普通に流行っていたので、少しくらいならプレイしたこともあった。そんなある日、友人たちとスマブラをしていた私は、なぜかブチギレられることになる。一体何があったというのか?
・人気ゲーム “スマブラ”
『大乱闘スマッシュブラザーズ』は、任天堂の人気キャラクターが一堂に会して戦う対戦型アクションゲームだ。ふっとばしたり投げたりすることで相手を舞台から場外へ落下させ、最後まで残っていた者の勝ちとなる。
その第1作目は「Nintendo 64」用ソフトとして発売され、最大4人まで同時にプレイすることが可能だ。私は64を持っていなかったし、そもそも RPG 以外のゲームにそこまで興味がない。しかし、このスマブラに関しては、友人たちの対戦プレイを見るのが好きだった。
・対戦プレイに爆笑
三つ巴ならぬ “よつどもえ” になって4人が対戦する様子は面白く、画面を見ながらゲラゲラと笑っていたものだ。やる側も見る側も全員が爆笑するゲームという意味で、私の中ではファミコンの「くにおくん」シリーズに通じるものがあったように思う。まあ「くにおくん」ほどカオスではないが。
・使うのはフォックス
もちろんただ見ているだけではなく、私も実際にプレイする機会は何度かあった。そういう時、私が決まって使っていたキャラが「スターフォックス」シリーズの主人公フォックスである。なぜフォックスを選んだのかは、自分でもよく覚えていない。
当然ながら、スマブラに関して私は超のつくド素人だ。システムもよく理解していないようなレベルである。そのため、積極的に近付いていって攻撃を仕掛けたりなどはあまりできない。そんな私がよく使っていたのが、フォックスの「ブラスター」という技だった。
「ブラスター」とは光線銃のような道具のことで、こいつを遠くからピュンピュンと撃ちまくるのが私の戦略である。
・ブチギレ事件発生
ある日、友人の家で4人でスマブラをしたことがあった。私もプレイヤーの1人だ。たしかメインの舞台から離れた場所に、別の足場があるようなステージだったと思う。これは私の「ブラスター」戦法にピッタリではないか。
試合が始まると、ステージ上では激しい戦いが繰り広げられた。が、“よつどもえ” というよりも、普通に三つ巴である。私以外の3人は実力が拮抗していたため、なんとも熱い攻防だ。私はというと、画面端にある足場から「ブラスター」を連射していた。そして、事件はこの後起きる。
友人A「オラァ!」
私「ピュンピュン」
友人B「おまえふざけんなマジで!」
私「ピュンピュン」
友人C「おっと、危ね!」
私「ピュンピュン」
友人A「あーヤバイ!」
私「ピュンピュン」
友人B「食らえ!」
私「ピュンピュン」
友人C「それやめろや!」
私「ピュンピュン」
私「ピュンピュン」
私「ピュンピュン」
私「ピュンピュン」
友人A「ていうか、さっきからうぜェェェェエエエエエエエ!」
存在を消し、ステージ端から「ブラスター」をチクチクと連射していた私。どうやら「ブラスター」は致命傷(?)にはならないようだが、常に撃たれているとそれなりにうざいらしい。最終的に、私はダッシュで近付いてきた友人A によって瞬殺されるのであった……。
・面白すぎた
私がこの出来事をよく覚えているのは、キレられたからとかそういう理由ではない。この一連の流れが死ぬほど面白かったからだ。実際、あの時みんなが笑っていた。
・友人とするゲームの楽しさ
私は超のつくド素人で、対戦で勝つことはほぼなかった。が、このゲームのそういうところが好きである。同じく64の『ゴールデンアイ 007』なんかも爆笑したなぁ……。酒も飲めない年齢だったが、今にして思えばあれは幸福な時間だったのかもしれない。
参考リンク:大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL
執筆:あひるねこ